康家語

康家語（こうかご）

康家語は、中国青海省黄南蔵族自治州尖扎県に居住する回族、康家人によって話されているモンゴル諸語に属する言語です。話者数は約400人と推定されており、年々減少傾向にあり、消滅の危機に瀕している言語とされています。

概要

康家語は、同じ東モンゴル語群に属するバオアン語などと比較して、周辺言語からの影響が少ないと考えられています。そのため、独自の音韻体系や文法構造を保持している点が特徴です。

音韻体系は、31種類の子音と11種類の母音から構成されており、母音調和が見られます。文法的な特徴としては、膠着語であり、豊富な形態変化を有することが挙げられます。特に、語の最後の音節が変化することで意味や機能が区別される点が特徴的です。

語彙に関しては、モンゴル諸語に属するため、モンゴル語と同語根を持つ語彙が多く存在します。しかし、康家語固有の語彙も少なくありません。また、チベット語、テュルク諸語、ペルシア語、アラビア語、トルコ語など、多様な言語からの借用語も存在します。

特徴

話者数: 約400人（減少傾向）
言語系統: モンゴル諸語
地域: 中国青海省黄南蔵族自治州尖扎県
音韻体系: 31種類の子音、11種類の母音、母音調和
文法: 膠着語、豊富な形態変化（語尾変化）
語彙: モンゴル語と同語根の語彙、固有語彙、借用語（チベット語、テュルク諸語、ペルシア語、アラビア語、トルコ語など）

参考文献

Kim, Stephen S. "Santa". In: Juha Janhunen (ed.). The Mongolic Languages. New York: Routledge, 2003. pp. 347-8.
斯欽朝克図[=Sechenchogtu]『康家語研究-中国新発現語言研究叢書』(1999)上海遠東出版社

外部リンク

エスノローグ 康家語
Glottolog 康家語

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