建設工事

建設工事：多様な視点からの解説

建設工事は、私たちの社会基盤を支える重要な活動です。建築物や土木構造物の建設、改修、解体など、幅広い作業が含まれます。本記事では、様々な観点から建設工事について詳しく解説します。

1. 法律・統計における定義

建設工事の定義は、法律や統計調査によって異なってきます。

建設業法: 建設業法では、土木建築に関する工事を29種類に分類しています。これは施工区分に基づいた分類であり、業許可上の区分となります。
建設工事受注動態統計調査: 国土交通省の調査では、土木工事、建築工事・建築設備工事、機械装置等工事の3つに大別されます。土木工事には道路や河川工事だけでなく、送電線や通信設備工事なども含まれます。建築工事には建築本体の工事だけでなく、付帯設備工事も含まれ、機械装置等工事は工場設備や動力設備などの工事となります。
日本標準産業分類: 総務省統計局では、現場で行われる建築物、土木施設、土地に接着する工作物に関する新設、改造、修繕、解体、除去、移設工事、土地改良工事、機械装置の設置、解体、移設工事などを建設工事として定義しています。
廃棄物処理法: 廃棄物処理法では、土木建築に関する工事（建築物の解体工事を含む）を建設工事と定義しています。
自治体積算基準: 各自治体の建設工事積算基準では、電気通信設備工事、下水道工事、港湾工事など、具体的な工事の種類が規定されています。

2. 建設工事の種類

建設工事は、様々な種類に分類できます。

新設工事: 新たな施設を建設する工事です。
維持・修繕工事: 既存施設の維持管理や修繕を行う工事です。ランドスケープの維持管理なども含まれます。
土木工事: 道路、橋梁、河川、ダムなどの建設・維持管理工事です。
建築工事: 建物、住宅などの建設・維持管理工事です。
建築設備工事: 冷暖房、給排水、電気設備などの工事です。
機械装置等工事: 工場設備、動力設備などの工事です。

3. 建設工事に該当しないもの

保守点検、修理、消耗部品交換、運搬、調査などは、一般的に建設工事には該当しません。また、船舶や航空機の艤装なども、建設工事とはみなされません。工場で製造されたプレキャストコンクリート製品の製造も、建設工事には該当しません。

4. 建設工事費の構成

建設工事費は、大きく分けて仮設工事費、直接工事費、現場経費の3つに分類されます。

仮設工事費: 仮設建物、足場、電力供給設備などの費用です。共通仮設工事費と直接仮設工事費があります。
直接工事費: 建設施工直接工事費（土工事、型枠工事など）と設備直接工事費（電気工事、給排水工事など）があります。
現場経費: 現場管理費、従業員給料、動力費、保険料などです。

5. まとめ

建設工事は、法律、統計、産業分類など、様々な観点から定義され、分類されています。新設工事と維持・修繕工事があり、工事の種類も多岐に渡ります。建設工事費は仮設工事費、直接工事費、現場経費から構成され、それぞれの費用項目は工事の内容によって変動します。建設工事は社会基盤を支える重要な活動であり、今後もその重要性は増していくと考えられます。

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