弁天山 (徳島市)

弁天山（べんてんやま）

弁天山は、徳島県徳島市方上町に位置する自然の山であり、その標高はわずか6.1メートルです。日本で最も低い山として知られ、徳島市民に親しまれています。周囲には豊かな歴史と文化が息づいており、「とくしま市民遺産」にも登録されています。

概要

この山は、国土地理院が発行する地形図にも記載されていることから、自然に形成された山としては日本で最も低いとされています。山頂までの道は、整備された階段とスロープがあり、手すりも設置されています。通常は登山開始から頂上に到達するまでに1分もかからないほどのアクセスの良さを誇ります。毎年6月1日には、地元の保存会によって山開きが行われ、地域住民や観光客が集まるイベントとなっています。

歴史

弁天山には源義経の伝説が語り継がれています。元暦2年（1185年）、義経が小松島に上陸し、当山南西の山を越えて讃岐壇ノ浦へと平家討伐の軍勢を進めたとされています。当時、弁天山は海に浮かぶ小島でありましたが、室町時代に潮が引くことで小山として姿を変えました。その後、周囲は水田として開発され、現在もその歴史が色濃く残っています。山頂には古くから地元の人々に信仰されてきた厳島神社が鎮座しており、祭神である市杵島姫命が祀られています。この地域は、土佐街道も通る交通の要所でもあり、多くの人々の往来があった場所です。

交通アクセス

弁天山へのアクセスは非常に便利です。最寄りのJR牟岐線の地蔵橋駅からは徒歩で約10分の距離にあります。また、徳島市営バスを利用する場合、丈六寺南行きのバスに乗り「方上小学校前」で下車すると、徒歩4分ほどで山の入り口に到達できます。交通の便も良いため、観光や散策に訪れる人々にとっては、手軽にアクセスできるスポットとなっています。

結論

弁天山はその小さな標高ながら、地域の文化や歴史に深く根付いている存在です。整備された登山道や、手軽に訪れることができるアクセスの良さから、地域住民だけでなく観光客にも愛され続けています。豊かな自然と歴史に触れ、自身の足で登って頂上からの風景を楽しむことができるこの山は、訪れる価値のあるスポットと言えるでしょう。

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