弓長起浩

弓長起浩：苦難を乗り越え、タイガースを支えたリリーフエース

弓長起浩（ゆみなが たつひろ）は、1967年7月5日生まれ、大分県国東市出身の元プロ野球選手。左投左打の投手として、阪神タイガースで活躍しました。

大学・社会人時代

国東高から亜細亜大学に進学し、硬式野球部に所属。大学では、後にプロでもチームメイトとなる川尻哲郎や小池秀郎、高津臣吾といった錚々たるメンバーがチームに在籍していました。東都大学リーグでは通算17試合に登板し、3勝3敗の成績を残しています。1990年に大学を卒業後、社会人野球の熊谷組に入社。パンチ佐藤とは大学・社会人で同じ経歴を辿っています。熊谷組では、1年目の東京スポニチ大会で優勝に貢献し、新人賞を獲得。都市対抗野球にも出場し、東芝府中の補強選手としても登板しました。

阪神タイガース時代

1991年のドラフト会議で、阪神タイガースから3位指名を受け入団。担当スカウトは菊地敏幸でした。

中継ぎとして活躍

1992年のプロ1年目から中継ぎ投手として積極的に起用され、守護神の田村勤が離脱した際にはクローザーも務めるなど、フル回転の活躍を見せました。この年はチームトップの51試合に登板し、以降も中継ぎとして1990年代の阪神を支えました。

阪神・淡路大震災での貢献

1995年に発生した阪神・淡路大震災では、同僚の南牟礼豊蔵と共に被災地に出向き、炊き出しやゴミ捨てなどのボランティア活動を行い、被災者を支援しました。この年と翌年は勤続疲労から年間を通して一軍に定着できませんでしたが、1997年には自己最多の59試合に登板しました。

リーグ最多登板

1998年には57試合に登板し、防御率1.69という好成績を残し、セ・リーグの最多登板を達成しました。

2002年シーズンオフに戦力外通告を受け、現役を引退。プロ野球選手としてのキャリアは全てリリーフでの登板でした。

引退後

引退後は、鳥取県でスポーツトレーナーとしての勉強を始め、イチロー、大塚晶則、山本昌なども通うスポーツジムに勤務していました。

2013年には、広島県広島市安芸区に「弓長起浩整体院」を開業。広島東洋カープの若手選手なども来院しています。

2016年には学生野球資格回復研修を受講し、翌2017年に日本学生野球協会から学生野球資格回復の適性認定を受け、学生野球選手への指導も可能となりました。

選手としての特徴

弓長投手は、左投げの投手として、主に中継ぎで活躍しました。プロ1年目から51試合に登板するなど、タフな一面を見せ、1998年には最多登板のタイトルを獲得。阪神タイガースのリリーフ陣を支えた功労者として、ファンの記憶に残る選手です。

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