弘南鉄道ED30形電気機関車

弘南鉄道ED30形電気機関車

弘南鉄道ED30形電気機関車は、かつて弘南鉄道に在籍していた直流電気機関車です。1両のみ（ED301）が製造されました。

概要

1949年、日本鉄道自動車で製造された30トンクラスの凸形電気機関車です。外観上の大きな特徴として、元空気溜が車体外部、ボンネットの前に露出している点が挙げられます。この独特な外観は、他の機関車とは一線を画すものでした。

書類上では、1950年に三井鉱山（三池）から譲渡されたという形になっていますが、これは戦後の資材不足により新たな機関車の製造が困難であったため、三井鉱山の発注枠を譲り受けたという経緯によります。そのため、実際には三井鉱山での運用実績はありません。

この機関車は、主に貨物輸送の主力として活躍しましたが、後にED33形電気機関車の導入に伴い予備車となりました。1984年に貨物輸送が廃止されると、ほとんど運用されることなく、平賀駅の留置線に長らく留置された状態でした。そして、2004年3月に廃車となり、その生涯を終えました。

主要諸元

全長: 9,350mm
全幅: 2,400mm
全高: 3,998mm
運転整備重量: 30.0トン
電気方式: 直流1500V（架空電車線方式）
軸配置: B×B
主電動機: 70.5kW×4基

参考文献

寺田裕一『私鉄機関車30年』JTBパブリッシング、2005年。ISBN 4-533-06149-4。

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