張徳昌

張 徳昌 (チャン・ドクチャン) の生涯

張徳昌（チャン・ドクチャン）は1903年5月9日、平安北道義州郡に生まれ、1972年7月11日に死去した。彼は大日本帝国の航空操縦士としてのキャリアを持った後、韓国空軍の創設者の一人となった。彼の日本名は華山徳昌であり、韓国の航空史にその名を刻んでいる。

幼少期と飛行士としての決意

張は7歳の時にソウルに移り住んだ。1917年にはアート・スミスの曲芸飛行を目にし、飛行士を目指す決心をする。1919年には養正高等普通学校を卒業し、その直後に日本に渡り、伊藤飛行機研究所に入学した。彼は同じ時期に小栗飛行学校で訓練中の仲間たちとともにお互いの苦難を分かち合い、励まし合った。

飛行士としての活躍

1921年11月29日、伊藤飛行機研究所の第1期生として卒業し、翌年には三等操縦士の免許を取得。これにより彼は朝鮮人として2番目の飛行士となる。同年、飛行競技会に参加したが、成績は振るわなかったものの、慰労金を受け取るなど、彼の飛行キャリアは着実に前進した。

張はその後、日本航空輸送研究所に勤務し、そこで井上長一と出会い結婚することになる。1922年に始まる魚群探査飛行の実験に参加し、様々な方法で漁業のための飛行を行い成功を収めた。

韓国空軍の設立と軍歴

解放後、張は韓国空軍の創設に参加し、1948年には航空幹部として歩兵学校に入校。1953年には韓国空軍の将軍に昇進し、戦争中には6261回の出撃を果たす。1950年に始まった朝鮮戦争においてもその指導力を発揮した。

政治活動

1950年代の末期、張は政治活動にも関与し、政党に参加し、国会議員としての活動を行った。他の将軍たちと共に日韓基本条約に反対する声明を発表するなど、政治的にも影響力を持つ人となった。

最晩年と評価

1972年に心臓発作で亡くなるまで、張は韓国空軍の歴史において重要な役割を果たしてきた。彼の死後は、国立ソウル顕忠院にある将軍墓地に埋葬され、彼の功績は今なお語り継がれている。張徳昌はその生涯を通じて、空軍や国家に対する貢献を果たし、多くの人々に尊敬されている存在である。

勲章と業績

張徳昌はその活躍の中で数々の勲章を受けており、航空章や多くの武功勲章がその一例である。これらは彼の顕著な業績を示す証として、今も人々の記憶に残っている。

彼の人生は、飛行士としてのキャリアから始まり、軍人、そして政治家としての顔を持つ多面的なものであり、韓国の歴史において特異な存在感を放っている。

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