強羅駅

強羅駅：箱根観光の拠点となる山岳リゾートステーション

強羅駅は、神奈川県足柄下郡箱根町強羅に位置する、小田急箱根グループが運営する鉄道駅です。箱根登山電車と箱根登山ケーブルカーの2路線が接続する交通の要衝であり、神奈川県内の普通鉄道駅としては最も標高の高い地点に位置しています。駅番号は、両路線ともOH57です。

歴史と変遷

強羅駅の開業は1919年（大正8年）6月1日にさかのぼります。箱根登山電車の駅として最初に開業し、その後、1921年（大正10年）12月1日には箱根登山ケーブルカーの下強羅駅が開業、翌年には強羅駅に改称されました。幾度の改築を経て、現在の山小屋風の駅舎は1977年（昭和52年）4月に完成しました。その独特の景観は高く評価され、1997年には「周囲の自然に調和し、スイスをイメージした山小屋風の駅」として関東の駅百選に選定されています。ケーブルカー駅は、歴史の中で営業休止期間（1944年～1950年）を経て現在に至ります。

駅構造と発車メロディー

箱根登山電車のホームは、切欠きホームの2面2線構造です。箱根湯本寄りにある1番ホームと奥側の2番ホームは、駅舎の構造上直接行き来できません。日中は2番ホーム、それ以外の時間帯は1番ホームを発着ホームとして使用しますが、多客期には1番ホームを降車専用とする運用も行われます。

箱根登山ケーブルカーは2番ホーム横に接続し、北側を降車ホーム、南側を乗車ホームとする2面1線です。

改札は有人で、PASMO簡易改札機が設置されています。かつては自動改札機も設置されていましたが、PASMO導入時に撤去されました。

発車メロディーには、唱歌『箱根八里』が使用されており、鉄道線と鋼索線でそれぞれ異なるアレンジが楽しめます。かつては、スイスのレーティッシュ鉄道から贈られたカウベルが使用されていた時期もありました。

駅周辺とアクセス

強羅駅周辺は、観光地として整備されており、箱根強羅郵便局、強羅公園、強羅温泉などがあります。また、箱根登山バスの「強羅駅」停留所からは、複数の路線バスが運行されており、彫刻の森美術館、小涌園、ユネッサン、仙石原すすき草原、御殿場プレミアム・アウトレットなどへのアクセスも便利です。バス路線の運行状況は季節や曜日によって変動するため、事前に確認することをお勧めします。

駅舎内にはカフェも併設されています。

駅周辺の道路事情から、バスのターンテーブルが駅裏手に設置されています。

過去の遺構

かつては、駅構内に箱根登山電車の車両が保存展示されていましたが、老朽化のため解体されました。

隣の駅

箱根登山電車：彫刻の森駅 - 強羅駅
箱根登山ケーブルカー：強羅駅 - 公園下駅

強羅駅は、箱根観光の拠点として、歴史と自然に囲まれた魅力的な駅です。箱根を訪れる際には、ぜひ一度訪れてみてください。

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