彭白線

彭白線：四川省の歴史を刻む廃線

彭白線（ほうはくせん）は、かつて中国四川省彭州市に存在した全長39kmの鉄道路線です。この路線は、単線で非電化、そして狭軌という特徴を持っていました。

歴史

1961年、彭白線は成汶線の支線として開通しました。当時は、銅鉱石、石灰石、石炭、木材といった資源を輸送する重要な役割を担っていました。しかし、時代の流れとともにその役割を終え、2003年に運行を停止。レールは撤去されましたが、路盤や鉄橋など、その名残は今も一部に残っています。

路線の起点は、成汶線の彭県駅付近でした。2014年4月には、成灌線の彭州駅がこの近くに開業し、交通の便がさらに向上しました。しかし、彭白線は静かにその歴史を終えたのです。

現状

廃線後、彭白線は新たな道を歩み始めました。2017年には、その一部が観光鉄道「丹景山小火車」として生まれ変わったのです。現在、丹景山鎮から北上する全長3.2kmの区間で営業しており、かつての線路を活かした観光資源として活躍しています。

関連事項

彭白線と関連して語られることが多いのが、嘉陽炭鉱鉄道（芭石鉄道）です。こちらも廃止された路線ですが、一部の機関車が売却され、現在もその姿を見ることができます。これらの鉄道は、中国の歴史と産業の発展を物語る貴重な遺産と言えるでしょう。

彭白線は、かつては地域経済を支えた重要なインフラでしたが、その役割を終え、今は静かにその歴史を語っています。しかし、一部が観光鉄道として再利用されることで、その記憶は未来へと受け継がれていくことでしょう。

もう一度検索