影山正治

影山 正治: 日本の右翼活動家・思想家・歌人

影山正治（かげやま まさはる）は、1910年に愛知県豊橋で生まれた。彼の家系は神官であり、教育を受けた環境からか、早くから右翼運動へと関わりを持つようになった。豊橋中学校を卒業後、國學院大學の哲学科に進学するが、中退し、その後の人生を右翼活動に捧げることとなる。

1931年に「全国大日本主義同盟」を設立し、同年、學生団体に参加する。彼は1932年に大日本生産党に入り、33年には神兵隊事件に関与し、これにより捕えられてしまう。更に、36年には維新寮を設立、39年に「大東塾」と名を変え、その塾長に就任した。

影山は、戦前の日本において愛国心を強調し、皇室中心の社会構築を目指した活動を行った。彼は歴史、神道、古典に基づく日本主義の普及に努め、「日本文化主義同盟」や「新国学協会」などの団体を立ち上げるなど、文化運動にも深く関わった。戦後は大東塾を再建し、不二歌道会を設立し、青梅に新たな農場を築く等、様々な活動を続けた。

彼の著作は多岐にわたり、特に歌道や日本の歴史についての本を数多く残している。作品には『歌集国の子』や『古事記要講』などがあり、日本の精神文化を広めるための格闘を続けた。影山はまた、元号の法制化や靖国神社の国営化を常に求める運動を続け、天皇に対する忠誠心を表明した。

1979年、影山は最後の決意をもって自らの生命を絶つに至る。5月25日、東京の大東農場にて自決したのは、元号法制化を願う彼の強い意志の現れだった。彼は遺書に「一死をもって元号法制化の実現を熱祷しまつる」と記し、その直後に法案は可決された。影山はその生涯を通じて、日本主義を抱え、理想を追求し続けた人物であり、彼の活動は今なお多くの人々に影響を与え続けている。

影山の死は、彼の思想や活動がどれほどの重みを持ち、どれほどの覚悟を伴っていたかを示す重要な事件として記憶されている。71歳で自らの歩んできた道の終焉を迎えた影山は、赤尾敏によって「純粋性を保持した日本主義者」と評され、その思想の影響は現在にまで続いている。

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