後日発表選手

後日発表選手 (PTBNL)

後日発表選手（PTBNL）は、メジャーリーグベースボール（MLB）やマイナーリーグ（MiLB）における選手トレードの際に使用される重要な用語です。この用語は、トレード契約において交換される選手のうち一部が未決定であることを示します。日本の報道では、この選手のことを「後日指名選手」と呼ぶこともあります。

PTBNLの概要

PTBNLを含むトレードでは、通常、シーズン終了後に行われることが多いです。トレードを行う2つの球団は、5人から10人の選手リストを相手に提示し、その中から選択を行います。選手選定の交渉に時間がかかる場合でも、早期に選手を獲得する必要がある場合、この手法が採用されます。また、他にもいくつかの条件に応じて、PTBNLが指定されることあります。

その他のケースとして、トレードが行われる際にまだトレードできない新人選手が含まれている場合や、8月以降のトレードでウェイバー公示を通過させる必要がある選手をトレードしたい場合、さらにはシーズン中にトレードできない状態のマイナー契約選手がいる場合などが挙げられます。

2020年以降、MLBドラフトで指名された選手は、契約年のワールドシリーズが終了するまでトレードが禁止されています。この制約もPTBNLの概念に影響を与えます。たとえば、2011年のドリュー・ポメランツや、2014年のトレイ・ターナーは、契約から1年経過してから名前が発表される結果となりました。このように、トレード契約には様々な規定が関与しています。

一般的に、PTBNLとして指定される選手は、マイナー契約選手や過去にトレードされたジャーニーマンがほとんどです。これらの選手の中には、後にメジャーで活躍した例がいくつか存在します。たとえば、マイケル・ブラントリーやデビッド・オルティーズなどは、PTBNLとしてトレードされた後に成功を収めた選手たちです。実際、一度PTBNLとしてトレードされた選手が再び元のチームに戻ることもあります。

特異なケース

PTBNLとしてトレードされた選手が、その後自らPTBNLとして再トレードされる例もあります。これには、4名の選手が含まれています。1962年にハリー・チッティ、1980年にブラッド・ガルデン、1987年にディッキー・ノールズ、そして2005年にジョン・マクドナルドがこのパターンで移籍と復帰を果たしています。

デーブ・ウィンフィールドの特異なトレード

特に注意すべきは、デーブ・ウィンフィールドのトレード事例です。1994年、ミネソタ・ツインズに所属していた彼がクリーブランド・インディアンスにPTBNLとのトレードで移籍するも、ストライキによりシーズンを棒に振りました。結果的に算定期間中に試合出場がなく、インディアンスはツインズに金額を支払い、正式には金銭トレードとされました。このように、PTBNLはトレードの複雑さを多く含んでいることも見逃せません。

PTBNLは多様な意味と契約条件を持っており、選手の移籍を一層興味深くさせる要素となっています。

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