後藤心平

後藤 心平

後藤 心平（ごとう しんぺい）氏は、1974年1月28日に宮城県仙台市で生まれた、異色の経歴を持つ大学教授です。かつては様々な放送局でアナウンサーやパーソナリティとして活躍し、現在は研究者としてメディア教育に携わっています。

経歴と活動

学生時代から放送界へ

大学時代にはバンド活動に熱中し、ボーカルとベースを担当。ライブハウスでの演奏活動を行う中で、ラジオ番組へのゲスト出演を経験したことが、放送業界を目指すきっかけとなりました。特に、大学4年時には関西のラジオ局のDJオーディションに合格し、約1年間リクエスト番組のDJを務めるなど、学生の頃から放送の世界に触れていました。大阪芸術大学芸術学部を卒業後、1997年4月に宮崎放送へアナウンサーとして入社します。

アナウンサー・DJとしての活躍

宮崎放送では主に報道番組を担当。この経験を通じてメディアへの関心を深め、さらに深く研究したいという思いから、大学院進学を目指し2004年4月に同局を退職します。大学院での学業と並行して、フリーランスとして活動を開始。福岡のCROSS FMでは「TENJIN APRES-MIDI」を皮切りに、早朝のワイド番組「KYUSHU, MORNING PRESS」「morning gate」などを担当。神戸のKiss-FM KOBEでもカウントダウン番組のDJを務めるなど、西日本を中心にラジオDJとして幅広い活動を展開しました。その他にも、スカパーのJリーグ中継で実況を担当したり、各地で講演活動を行ったりするなど、多様なメディアやイベントに関わりました。

研究活動と学術への転身

2010年3月、メディアへの探求心をさらに満たすべく、東北大学大学院情報科学研究科博士課程前期に進学。2012年3月に前期課程を修了し、同年4月からは博士課程後期へと進みました。大学院在学中には、宮城教育大学や東北大学で非常勤講師を務め、研究発表や論文執筆といった学術活動にも力を入れました。2019年9月には、情報科学分野での博士号を取得しています。

震災復興支援と再びの放送現場

大学院での研究活動と並行して、2011年3月の東日本大震災に関連し、国連の嘱託職員として約1年間、被災地支援事業のコーディネーターを務めるという貴重な経験をしました。この時期には、NHK仙台放送局やエフエム仙台からも声がかかり、再び放送の現場で番組を担当する機会を得ました。2014年にはエフエム仙台にアナウンサーとして入社し、DJやプロデューサーとして番組制作にも深く関わりました。その後、2017年4月にはテレビ山口に移籍し、夕方のニュース番組でメインキャスターを務めるなど、報道の第一線で活躍しました。

大学教授として

2021年3月にテレビ山口を退職した後、2021年4月からは広島経済大学メディアビジネス学部メディアビジネス学科の准教授に着任。これまでの放送現場での経験と大学院で培った学術的知見を活かし、メディア・リテラシー論を主な専門分野として教育・研究活動を行っています。そして、2025年4月からは同大学の教授に昇任することが決定しています。

アナウンサー、DJ、プロデューサー、研究者、大学教員、そして国際機関での活動経験など、極めて多角的なキャリアを歩んでおり、その経験は現代のメディア教育において重要な示唆を与えています。

主な出演番組（過去）

テレビ山口
tysニュースタイム（キャスター）
ちぐスマ!
mix（取材リポート、ナレーション）
tysニュース
ふるさとCM大賞（MC）
Date fm
FLICK MOTION
Crescendo
とび出せ高校生諸君!
河合塾イトゥーのすてきなコテージ
Song & BOSS presents Good Music, Good Stories
コレカラみやぎ
What's new SENDAI
宮崎放送
MRTニュースワイド（テレビ）
MRT生スタ955（テレビ）
ゴジヤジ（テレビ）
MRTスーパーヒット20（ラジオ）
くらしのレーダー（ラジオ）
DANCE3（MRT Night Train枠）（ラジオ）
フリー
TENJIN APRES-MIDI（CROSS FM）
FRIDAY HIT STREETS（Kiss-FM KOBE）
COUNT DOWN KOBE（Kiss-FM KOBE）
KYUSHU,MORNING PRESS（CROSS FM）
morning gate（CROSS FM）
ゴジだっちゃ!（NHK仙台放送局・プログラムディレクター兼金曜キャスター）
ピタニュー（広島ホームテレビ・月曜日コメンテーター）

著書

『大人からの進化術』（九州大学出版会、2009年）※編著

後藤氏は、放送の現場で培った実践的な感覚と、大学院で深めた学術的な知見を融合させ、多角的な視点からメディアと社会の関わりについて発信を続けています。今後の研究・教育活動にも注目が集まっています。

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