後藤正晴

後藤正晴の生涯と家族背景

後藤正晴（ごとう まさはる）は、江戸時代の後期に活躍した土佐藩士であり、彼の家系としての由緒も大変興味深いものです。生まれた年は不明ですが、嘉永元年7月25日、すなわち1848年8月23日に江戸藩邸で病死しました。後藤家は土佐後藤家の分家にあたる家で、当時の家禄は200石でした。通称は藤次または助右衛門と呼ばれていました。

生い立ちと家系の背景

後藤正晴は、高知城下にて土佐藩士・橋本寅直の三男として生まれました。母は後藤吉正の妹であり、後藤家との結びつきも強いものでした。文政12年（1829年）、正晴は母方の従兄弟である後藤正澄が病に伏せているため、その養子になることを仰せ遣われました。正澄の嫡子である後藤正保が早世していたため、彼の跡を継ぐこと自体が、後藤家の歴史において重要な役割を果たしました。

文政13年（1830年）には、養父である正澄の跡目として200石のうち150石を与えられ、格式御馬廻りに任命されます。この地位は、土佐藩内での彼の立場を確固たるものにしました。以降、正晴は天保年間にさまざまな役職を歴任し、御火消方の業務や御扈従に任じられるなど、藩内での活躍が続きました。

後藤家の歴史

後藤家は大職冠藤原鎌足の後裔であり、藤原北家利仁流の美作後藤氏に由来します。この家系は、南北朝時代から戦国時代にかけて、美作国の三星城を居城としていましたが、1579年に城は落城します。その後、慶長6年（1601年）、後藤福基は土佐藩主の山内一豊に召抱えられ、以降、土佐藩士としての歴史が始まりました。

正晴は、九世祖の後藤福基をはじめとする家系の名跡を引き継ぎ、それぞれの世代には多くの人物が存在しました。八世祖の後藤助右衛門は後藤家の分家初代であり、正晴の養父は実従兄弟の後藤正澄です。また、後藤政晴には嫡子の後藤象二郎があり、その子孫には著名な人物もいます。

晩年と影響

後藤正晴は1848年、江戸で生涯を終え、青山霊園に埋葬されました。彼の生涯は、当時の土佐藩という根底にある武士の精神とその後の家族のバックボーンを形成する要素となりました。息子の象二郎をはじめとし、孫たちもそれぞれの時代に頭角を現していきます。このように、後藤正晴の生涯は、彼の家系と藩士としての歴史だけでなく、誇り高き武士の生き様を今に伝えるものとなっています。

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