後藤紀夫

後藤紀夫について

後藤紀夫（ごとう のりお）は、1937年1月22日に神奈川県で生まれた中部日本放送の元アナウンサーです。彼は神奈川県立横浜翠嵐高等学校を経て早稲田大学を卒業した後、1959年に中部日本放送に入社しました。彼のキャリアは1960年代から1990年代にかけて、主にスポーツ中継に活躍を捧げ、特に中日ドラゴンズの実況中継で知られています。

アナウンサーとしての活動

中部日本放送に入った後、後藤は中日ドラゴンズ戦の実況中継を担当し、特にその歯切れの良い実況や臨場感溢れる解説で多くのファンを魅了しました。彼の実況はただ聞くだけでなく、その場の緊迫感や興奮を感じさせるもので、多くのリスナーに愛されました。

1997年にアナウンサーとしての活動を終えた後、後藤は椙山女学園大学で教鞭をとる傍ら、国際的な趣味としてカナダ野球の研究に取り組みます。特に、カナダの移民による野球チーム「バンクーバー朝日」に関して深い知識を持ち、ドキュメンタリー番組の制作にも関与しました。さらに、独自の取材を重ね、2010年にはその成果をまとめた著書『伝説の野球ティーム バンクーバー朝日物語』を岩波書店から出版しています。

重要な実況体験

後藤は、ノーヒットノーランを達成した試合の実況も行っており、特に中山義朗選手が1964年に達成した試合や、近藤真一選手が1987年に達成した試合などでその場に立ち会いました。1974年のセ・リーグ優勝を決めた際の実況も担当し、彼の実況は多くのファンに歴史的な瞬間を届けることになりました。

ボクシングの実況も手掛け、特に1980年代から1990年代にかけては、畑中清詞選手が出場した世界タイトルマッチの全3試合を実況しました。1991年のWBC世界ジュニアフェザー級王座奪取の瞬間には、「終わりっ!終わりっ!」と絶叫気味に実況したことが印象的です。また、1994年にはCBCの初となるラジオのボクシング中継を担当し、全国16局で同時放送されました。

主な出演番組

後藤は、数多くのプロ野球中継に関与しており、以下のような番組で実況を行いました：

• - CBCラジオ・プロ野球中継
• - 1964年オールスターゲーム 第2戦
• - 1988年オールスターゲーム 第2戦
• - 1964年の日本シリーズ 第1戦
• - 1988年の日本シリーズ 第2戦

おわりに

後藤紀夫のキャリアは、スポーツ中継における重要な存在として多くのリスナーに親しまれました。彼の後の人生でも、日本のスポーツ史や文化に関心を持ち、それを広める活動を続けています。後藤の偉大な業績は後世に受け継がれ、彼の名はスポーツ界において今なお語り継がれています。

もう一度検索