後蜀 (五胡十六国)

後蜀（こうしょく）

後蜀は、五胡十六国時代に東晋の漢人である譙縦（しょうじゅう）によって、蜀（現在の四川省）の地に建国された政権であり、譙蜀（しょうしょく）とも呼ばれます。一般的に「五胡十六国」の十六国には数えられません。

歴史

後蜀の成立は、東晋の支配に対する反乱をきっかけとしています。義熙元年（405年）、東晋から江陵攻撃の命令を受けた蜀の軍隊内で、遠征を嫌った兵士たちが反乱を起こしました。この反乱軍は譙縦を指導者として擁立し、成都を攻撃、占拠します。そして譙縦は成都王を自称し、ここに後蜀が成立しました。

しかし、後蜀の建国は周到な準備に基づくものではなく、東晋の長江上流地域における影響力の低下という状況に乗じたものでした。そのため、その基盤は脆弱であり、その弱点を克服するために、譙縦は外交戦略を用います。407年には後秦に使者を派遣し、自らを藩属国と称することで、後秦の支援を取り付けようとしました。408年に東晋が後蜀への攻撃を開始すると、後秦の支援を得て東晋軍を撃退することに成功しています。

しかし、東晋は後蜀の存在を許容しませんでした。413年、東晋は再び後蜀攻撃を計画し、劉裕の部将である朱齢石が率いる軍勢を派遣します。東晋軍は後蜀軍を破り、成都を陥落させました。譙縦は自縊し、後蜀は滅亡しました。

君主

* 譙縦

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