御堂筋グランタワー

大阪市中央区、大阪のビジネス中心地を南北に貫く大動脈、御堂筋に面して建つ高層オフィスビルが、御堂筋グランタワーです。この建物は、1994年（平成6年）にその姿を現しました。

建設当初、このビルは「セイコー大阪ビル」という名称でしたが、後に「エプソン大阪ビル」へと変更されました。その後、建物の所有権にも大きな変遷が生じます。2015年（平成27年）3月31日、それまでこのビルを所有していたセイコーエプソンが売却を決定しました。新たな所有者となったのは、世界的な不動産投資顧問会社であるCBRE Global Investorsが、ドイツの年金基金のために組成した特定目的会社です。この時の取引価格は、140億円弱と報じられています。この所有権移転を経て、建物の名称は現在の「御堂筋グランタワー」へと改称されました。さらに、2019年（令和元年）には、大阪市に拠点を置く不動産会社であるフェニックスへと所有権が再び移っています。

御堂筋グランタワーには、国内外の様々な業種・業態の企業や機関が入居しています。情報通信分野ではColtテクノロジーサービス、不動産・建設関連では大和ハウス賃貸リフォームおよび大和ハウスリフォームの本社、またフェニックス管理がオフィスを構えています。金融機関の七十七銀行大阪支店、通信関連のテレネット大阪支店も入居しています。さらに、航空業界からは烏魯木斉航空有限責任公司や揚子江快運航空有限公司といった中国系の航空会社が入居しており、国際色も豊かです。外交機関として英国総領事館が入居している点も特徴的です。その他、中古モバイル機器販売のイオシス本社や、教育・研修事業のパソナナレッジパートナー本社、さらには飲食店舗として梅の花本町店もビル内にあります。これらの企業・機関の他にも、2023年8月4日時点の情報によれば、このビルを登記上の所在地（本店）としている法人が22法人確認されており、多くのビジネス活動の拠点となっています。

かつてこのビルに入居していた企業や機関もあります。旧所有者であるセイコーエプソンもこのビルにオフィスを置いていましたが、後に中之島ダイビルへ移転しました。ソフトウェア開発会社のオービックは大阪本社を構えていましたが、現在はオービック御堂筋ビルに移転しています。ヘルスケア分野のジョンソン・エンド・ジョンソンもかつて入居していましたが、オービック御堂筋ビルへ移転しました。関西地域で通信事業を展開していたアステル関西も過去の入居者です。また、モンゴル国総領事館もこのビルにありましたが、博労町エステートビルへ移転しています。

交通アクセスについては、大阪市高速電気軌道（Osaka Metro）御堂筋線の本町駅が最寄駅であり、駅からのアクセスも非常に良好です。

御堂筋グランタワーは、その歴史の中で名称や所有者を何度か変えながらも、大阪の主要ビジネスストリートである御堂筋において、多様な企業や機関が集積する拠点としての役割を担っています。

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