御子柴進

御子柴進：阪神タイガースを支えた変則右腕の軌跡

御子柴進氏は、1964年6月29日、長野県塩尻市生まれの元プロ野球選手（投手）です。高校時代は甲子園出場こそ叶いませんでしたが、独特のサイドスロー気味の投球フォームを武器に、1982年のドラフト4位で阪神タイガースに入団しました。

プロ野球人生

1983年、高卒1年目にしてプロデビューを果たすと、同年10月24日のヤクルト戦で初先発、初勝利、そして初打点を記録する鮮烈なスタートを切りました。その後は、怪我や血行障害に苦しむ時期もありましたが、先発と救援の両方をこなすユーティリティな投手としてチームに貢献しました。

特に1980年代後半から1990年代前半にかけては、その才能が開花。中継ぎとして多くの試合に登板し、チームの勝利に大きく貢献しました。1988年には初完投勝利、1989年には初完封勝利を挙げ、その実力を証明しました。

ストレートは速くありませんでしたが、巧みな投球術と、中日、ヤクルト打線への相性の良さで、長きに渡り活躍しました。1993年には自己最多の44試合に登板、先発と救援の両方で5勝を挙げ、チームの支えとなりました。1997年、現役生活に幕を閉じました。

「小林二世」の異名と背番号56

御子柴氏は、その長いリーチを生かした独特の投球フォームと、細身の体型が、阪神のレジェンド小林繁氏に似ていたことから「小林二世」と呼ばれていました。阪神一筋15年間、背番号56を背負い続け、多くのファンから愛されました。

コーチ、解説者として

現役引退後は、阪神タイガースの二軍コーチとして指導者としての道を歩み始めます。2002年まで二軍投手コーチを務めた後、解説者、監督付広報、スコアラーとしてチームを支え続けました。2003年にはCS放送阪神戦の中継解説者、2004年には監督付広報として阪神に復帰し、2008年まで岡田彰布監督の下で活躍。その後はスコアラーとしてヤクルト、DeNA、広島と様々な球団で活躍しました。

家族

御子柴氏には、広陵高校に進学し、甲子園に出場した息子さんがいます。親子2代で甲子園を経験したことは、野球一家としての物語をさらに輝かせました。

まとめ

御子柴進氏は、決して派手な選手ではありませんでしたが、その実直さと、持ち前の投球術で、長く阪神タイガースを支えた名選手でした。選手、コーチ、解説者と様々な立場で野球界に貢献し、多くの人の記憶に残る存在となりました。 彼の野球人生は、努力と情熱の物語として、これからも語り継がれていくでしょう。 その活躍ぶりは、数々の記録やエピソードにも見ることができます。例えば、1983年の初登板、初先発、初勝利、初打点、1988年の初完投勝利、1989年の初完封勝利など、どれも記憶に残るものばかりです。彼の名は、阪神タイガースの歴史に深く刻まれています。

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