御旅屋セリオ

御旅屋セリオ

御旅屋セリオ（おたやセリオ）は、富山県高岡市御旅屋町に位置する多目的商業施設です。この施設は、1976年から構想が始まり、1994年に開業しました。地下1階、地上9階から成るこのビルは、市街地再開発事業の一環として地元の地権者らによって起ち上げられた「御旅屋第一街区市街地再開発組合」によって建設されました。ビルの名称「セリオ」は、スペイン語で「信頼できる」「誠実な」を意味し、地域に根ざしたビルの理念を反映しています。

構造と開業の経緯

御旅屋セリオは、富山県内最大の百貨店、大和高岡店を主力テナントとしてオープンしました。また、開業当初から地域のニーズに応じた施設を整え、地元の企業と連携して事業を行っています。2007年には、高岡市が立体駐車場を取得し、地元企業からの出資を得て、「オタヤ開発株式会社」が設立され、運営を行うことで地域活性化を図りました。徐々に多様な店舗や公共施設が誘致され、地域の人々に愛される空間づくりが進められています。

地元企業との連携

特に注目すべきは、大和高岡店の規模縮小に伴い、様々な地元企業が新たに入居したことです。2011年には、高岡市が推進する子育て支援センターや文化施設が移転し、多世代にわたる利用が可能な場となりました。このような動きは、商業施設の集客力を維持し、地域社会への貢献を狙ったものです。さらに、2012年には閉店時間を早めるなどの合理化が進められました。

大和の撤退とその後

しかし、2019年には大手のテナントである大和の閉店が発表されました。これは地域にとって大きな影響をもたらしましたが、その後の運営では、従来の店舗のリニューアルや新たな入居店舗が考慮されました。大和の撤退後は、新たなフロア構成が模索され、2020年にはリニューアルオープンが実施されました。特に注目されたのは、「御旅屋人マーケット」と呼ばれるイベント空間の設置です。これにより、地元の食品業者などが集まり、地域経済の活性化が期待されるようになりました。

最近の動向

また、2023年には新たに「TASU」というスタートアップ支援施設が開設されるなど、地域においてビジネスの発展を支援する拠点としての役割も果たしています。このように、御旅屋セリオは単なる商業施設だけでなく、地域社会における中心的な存在として展開されているのです。

交通アクセス

御旅屋セリオへのアクセスは、JR・あいの風とやま鉄道高岡駅から徒歩約3分、万葉線末広町停留場からも近く、公共交通機関の利用がしやすい立地です。また、バスも利用可能で、多くの人々が訪れやすい環境が整っています。

まとめ

御旅屋セリオは、地域密着型の商業施設としての成長を続けています。地元企業や市町の支援によって、充実したサービスを提供し、利用者に愛される場所を目指しています。今後も、この商業施設が地域活性化の重要な拠点であり続けることが期待されます。

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