御蔵 (海防艦)

日本海軍の海防艦「御蔵（みくら）」の航跡

概要

御蔵（みくら）は、日本海軍の海防艦の一隻で、御蔵型海防艦の初艦として知られています。艦名は、東京都の御蔵島に由来しています。その艦歴は1943年から1945年までの間に、数多くの護衛任務や軍事行動に従事しました。

艦歴について

計画から竣工まで

御蔵は、マル急計画に基づいて1942年に建造が計画されました。海防艦の中で第310号艦型にあたる11番艦で、仮称艦名は第320号艦とされていました。1942年10月1日に日本鋼管鶴見造船所で起工され、1943年5月25日に「御蔵」と命名されました。その後、艤装員事務所が設置され、10月30日には完全に竣工を果たし、横須賀鎮守府を本籍とする艦船として運用が開始されました。

1943年の活動

御蔵は1943年11月以降の護衛任務において、特に注目される活動を行いました。11月14日、3114甲船団の護衛任務に従事し、トラックへ向けて出航しました。この年末には、サイパンにおいて新たな任務を受け、内地へ向かう艦船の護衛を行いました。その際には、潜水艦との接触や攻撃も経験し、艦に損傷が生じることもありました。

1944年上半期の活動

1944年に入ると、御蔵は南洋地域での護衛任務を引き続き行いました。特に、トラックとさまざまな諸島間の船団を護衛し、爆雷戦も実施しました。サイパンとトラックを結ぶ船団の護衛や、対潜警戒の役割を果たすなど、その役割は多岐にわたります。

1944年下半期の活動

同年7月から開始された下半期の活動では、南西方面への護衛任務が続きました。特に、アメリカ艦載機の空襲により多くの艦船が脅かされる中、御蔵もまた護衛を任されました。この年の後半には、チャレンジングな任務が続き、それに応じた戦術を駆使して船団護衛の任務を遂行しました。

1945年の活動と最期

1945年には第百二戦隊に編入され、その後の任務を引き受けましたが、同年3月29日、護衛中に敵の攻撃に直面し、沈没する運命に見舞われました。乗員216名が全員戦死し、その後、御蔵は艦籍から削除されることとなりました。御蔵の艦名は後に海上自衛隊の掃海艇「みくら」に引き継がれました。

結論

御蔵は、数多くの護衛任務を通じて日本海軍の重要な役割を果たし、艦の存在は戦争の激動の中で色濃く刻まれました。その艦歴は歴史的な証となり、多くの人々の記憶に残ることでしょう。

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