徳中祐満

徳中祐満（とくなか すけみつ）：地方自治と経済発展に尽力した政治家・実業家

徳中祐満は、1887年10月2日に石川県で生まれ、1966年8月5日に没した、日本の政治家であり、実業家です。北海道議会議員を自由民主党から6期務め、その傍ら実業家としても手腕を発揮し、地域社会の発展に大きく貢献しました。

実業家としての活躍

徳中は、大野商店での勤務を経て雑貨店を経営した後、室蘭自動車合資会社（現在の道南バス）を創立しました。さらに、室蘭瓦斯（現在の室蘭ガス）を設立し、市民生活の向上に尽力するなど、その経営手腕は多岐にわたりました。

政治家としての歩み

1926年、徳中は室蘭市会議員に初当選し、副議長、議長を歴任、1947年までその地位にありました。1939年には北海道会議員に当選し、1966年に死去するまで6期を務めました。北海道会議員としては、商工、土木の各委員長、1959年からの4年間は議長を務めるなど、道政に深く関与しました。

国政にも挑戦しており、1946年の第22回衆議院議員総選挙では北海道1区から、1949年の第24回衆議院議員総選挙では北海道4区から民主自由党公認で立候補しましたが、いずれも落選という結果に終わりました。

地域社会への貢献

徳中は、室蘭融資社長、室蘭商工会議所会頭、北海道自動車協会会長、北海道自動車学校理事、室蘭商工信用組合理事長など、数々の要職を歴任し、室蘭市の経済発展に大きく寄与しました。また、産業会館の建設や室蘭港の特定重要港湾指定など、室蘭市のみならず北海道全体の運輸、産業、経済、そして地方自治の発展と確立に貢献しました。

栄典

その功績が認められ、1965年には勲四等瑞宝章を受章、1972年には室蘭市名誉市民に選ばれました。

徳中祐満は、地方自治の発展と地域経済の振興に生涯を捧げた人物として、その名は永く記憶されることでしょう。

参考文献

第14版『大衆人事録』北海道 奥羽 関東 中部篇、帝国秘密探偵社、1943年。
日本国政調査会編『衆議院名鑑 第1回・1890年～第34回・1976年総選挙』国政出版室、1977年。
朝日新聞選挙本部編『朝日選挙大観』朝日新聞社、1997年。
『新室蘭市史』第6巻、室蘭市史編さん委員会編、2007年。

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