徳島県立鳴門第一高等学校

徳島県立鳴門第一高等学校

徳島県立鳴門第一高等学校（とくしまけんりつなるとだいいちこうとうがっこう）は、かつて徳島県鳴門市撫養町南浜に校舎を構えていた公立の高等学校です。長きにわたる歴史を持ちますが、少子化の影響などもあり、2012年（平成24年）に徳島県立鳴門工業高等学校との統合により、新たな高校である徳島県立鳴門渦潮高等学校へ発展的に継承され、その歴史に幕を下ろしました。

沿革

本校の歴史は、大正時代にまで遡ります。その源流は、1913年（大正2年）に開校した板野郡立実科高等女学校にあります。この学校は、1921年（大正10年）に徳島県撫養高等女学校と名称を変更し、地域の女子教育を担いました。

一方、商業教育のルーツとしては、1923年（大正12年）に設立された徳島県板野郡撫養商業補習学校が存在します。戦後間もない1948年（昭和23年）、撫養高等女学校は徳島県立撫養高等学校に、撫養商業補習学校は徳島県立鳴門商業高等学校に、それぞれ改編されました。異なる歴史を歩んできた両校ですが、1971年（昭和46年）に統合され、徳島県立鳴門商業高等学校として新たなスタートを切ります。その後、時代の流れとともに教育内容の多様化が進み、1993年（平成5年）に校名が徳島県立鳴門第一高等学校と改称され、閉校までこの名称が用いられました。

教育と特色

閉校時には、総合学科が設置されており、生徒は幅広い選択肢の中から自らの興味や将来の目標に合わせた学習を進めることができました。

学校生活においては部活動も盛んに行われ、多くの生徒が学業と両立しながら汗を流しました。運動部では硬式野球、卓球、柔道、バドミントン、弓道、水泳、バスケットボール、少林寺拳法、バレーボール、空手、テニス、ソフトボールなどが活動しました。文化部には手芸、人権サークル、インターアクト、健康科学、情報ビジネス、放送、書道、茶道、イラスト、吹奏楽、軽音楽、演劇、ECC、写真など、多様な活動が行われていました。

特に硬式野球部は、徳島県内において長年にわたり強豪校の一つとして認識されていました。前身校である撫養高校時代に春の選抜高等学校野球大会に1回、鳴門商業高校時代に春の選抜大会に3回、そして鳴門第一高校となってから全国高等学校野球選手権大会（夏の甲子園）に1回出場するという輝かしい実績を残しています。合計で春4回、夏1回の甲子園出場を果たしましたが、残念ながら甲子園の舞台での勝利を挙げることはできませんでした。これらの戦績は、徳島県勢の高校野球史においても特筆されるべき記録です。

著名な出身者

本校およびその前身校からは、各界で活躍する多くの著名人が輩出されています。特にプロ野球界には、三原一夫氏、的場正雄氏、阪急ブレーブスなどで活躍した長池徳士氏、山中賢次氏、ヤクルトスワローズなどでプレーし現在はプロ野球審判員である栁田昌夫氏、武内淳二氏、東北楽天ゴールデンイーグルスなどで活躍した藤田一也氏、東京ヤクルトスワローズに所属した岡本秀寛氏といった多くの選手がいます。また、女優の藤山律子氏も本校の出身者です。

継承

2012年に徳島県立鳴門渦潮高等学校に統合された後も、両校の伝統や精神は新たな学校に引き継がれ、現在に至っています。

（注：本記事は提供された情報に基づき、辞書的な記述として再構成したものです。部活動の記述順などは提供情報の通りです。）

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