長池徳士（ながいけ あつし、本名：長池 徳二〈ながいけ とくじ〉）は、
1944年2月21日生まれの元
プロ野球選手で、
徳島県鳴門市が彼の故郷です。ポジションは
外野手と
指名打者であり、阪急ブレーブスに14シーズン在籍しました。
1979年には
登録名を本名から変更しています。
長池は阪急ブレーブスで「ミスターブレーブス」として広く親しまれました。獲得した338本
塁打は、今でも阪急の球団記録として残っています。
1967年から
1975年にかけて四番打者を務めた彼は、3回の本
塁打王に輝き、9年連続で25本以上の本
塁打を記録しました。彼の打撃スタイルは「右の大砲」として知られ、パ・リーグ初のベストナイン（
指名打者部門）にも選ばれました。
長池はミシンの販売代理店に生まれ、次男として「徳島で二番目の子」という意味の名前が付けられました。彼の高校時代には
内野手を経て
投手に転向し、高校卒業後は
法政大学に進学、ここで
外野手として活躍しました。
東京六大学野球リーグで3度の優勝を経て、大学卒業後の
1965年に阪急ブレーブスからドラフトで指名され、プロ入りしました。
入団当初、体が硬くプロレベルで通用しないとの見方がありましたが、柔軟体操を取り入れて克服。また、内角の球を打てなかった彼は、
青田昇コーチの指導のもと、徹底した打撃練習に取り組みます。練習の甲斐あって、彼は独特の打撃フォームを確立し、そのスタイルは長池の代名詞となりました。
1966年の開幕戦で
右翼手としてデビュー後、長池は徐々に成績を伸ばし、
1967年にはその才能が開花します。この年のオールスターゲームではMVPを受賞し、阪急の初優勝にも貢献しました。さらに、長池は打撃成績が向上し、内角打ちも得意になりました。
長池は
1969年から
1973年の間で4回の40本
塁打以上を達成するなど、打撃において非常に安定した成績を残しています。また、
打点王にも輝くなど、チームに多大な貢献をしました。
1971年には32
試合連続
安打という日本新記録も達成し、四番打者としての存在感を示します。彼のスタイルは
打率も高く、通算
IsoPも素晴らしい数字を残しています。
1979年に現役引退後、長池は阪急の打撃コーチとして指導者の道へ進みました。しかし、その後の解任を経て、横浜や南海などでのコーチとしても成果を上げました。
野村克也監督とも関わりが深く、多くの選手を育てる手腕を発揮しました。特に
秋山幸二の育成には心血を注ぎ、彼の成長に寄与しました。
長池は解説者としても活躍し、広い知識と経験を基にした分析でファンに支持され続けています。選手時代に築いた偉大な記録と、指導者としての手腕から、彼の野球界での存在は今もなお大きいものです。阪急ブレーブス時代の記憶は、彼が育成した選手たちによっても継がれています。彼の生き方は、努力と適応力の象徴であり、若い世代の選手たちにも影響を与え続けています。
