心を開いて

ZARD 18thシングル「心を開いて」

「心を開いて」は、ZARDが1996年にリリースした18枚目のシングルです。この楽曲は、大塚製薬のポカリスエットCMソングとして使用され、ZARDとしては1993年の「揺れる想い」以来となる2度目のタイアップとなりました。ゴールデンウィーク中の物流事情により、発売日前週に店頭に並ぶという異例の販売方法が取られ、当時のB-Gramのメッセージサービス「B-VOICE」で告知されました。

楽曲の特徴

この曲は、作詞を坂井泉水、作曲を織田哲郎が担当しています。編曲は池田大介が手掛け、ZARDのシングル表題曲としては初の単独編曲となりました。コーラスには川島だりあ、生沢佑一が参加しています。

実はこの曲、元々は「揺れる想い」の頃には既にデモテープが存在しており、お蔵入りになっていたものを発表したとされています。坂井泉水自身も、「4年ほど前からずっとお取り置きになっていたデモテープを、制作スタッフが見つけてきてくれた」と語っています。

作曲者の織田哲郎は、「何の奇もてらっていない一番素朴なメロディで、坂井さんの歌詞も奇をてらっていない。普通のディレクターだと地味だと判断しがちだが、ポカリスエットのタイアップという形で使っていただけて嬉しい」とコメントしています。また、元FIELD OF VIEW|FIELD_OF_VIEWの浅岡雄也も、この曲をZARDの楽曲の中で一番好きだと語っています。

タイトルは、「ほんのちょっと心を開いたら人に対しても違った見方ができるのでは」という思いから付けられました。

ミキシングは、レッド・ツェッペリンなどのエンジニアとして知られるアンディ・ジョンズが担当しました。彼は、B'zの「Real Thing Shakes」のプロデュースのために来日しており、この楽曲の他にもZARDの「眠り」や「月に願いを」などのミキシングも手掛けています。

アンディ・ジョンズが手掛けたコンピューターで打ち込んだデジタルのドラムスは、躍動感がある仕上がりとなっています。

ミュージックビデオ

当初発表されたミュージックビデオは、外国人の子供たちが浜辺ではしゃぐシーンと、サビの一部を坂井泉水が歌唱するシーンを織り交ぜた1コーラスのみの短いものでした。しかし、坂井泉水の逝去後、モナコとシドニーで撮影された映像を再編集した完全版が発表されました。

ジャケットデザイン

シングルジャケットには、「揺れる想い」などと同様に、坂井泉水が好んだ青色が使用されています。

チャート成績

「心を開いて」は、オリコンチャートで初登場1位を獲得し、初動33.9万枚を売り上げました。累計売上枚数は74.7万枚を記録し、ZARDのシングル作品としては9番目のヒット曲となっています。

収録曲

1. 心を開いて
作詞：坂井泉水
作曲：織田哲郎
編曲：池田大介
大塚製薬「ポカリスエット」CMソング
コーラス：川島だりあ、生沢佑一
2. Change my mind
作詞：坂井泉水
作曲：栗林誠一郎
編曲：葉山たけし
歌詞の内容は三角関係での人間模様を描いています。栗林誠一郎の繊細なメロディが印象的な楽曲です。
3. 心を開いて（オリジナルカラオケ）
4. Change my mind（オリジナルカラオケ）

収録アルバム

この楽曲は、以下のアルバムに収録されています。

TODAY IS ANOTHER DAY（#1）
ZARD BLEND 〜SUN&STONE〜（#1）
ZARD BEST The Single Collection 〜軌跡〜（#1）
ZARD Cruising & Live 〜限定盤ライヴCD〜（#1、ライブバージョン）
ZARD BLEND II 〜LEAF&SNOW〜（#2）
Golden Best 〜15th Anniversary〜（#1）
ZARD Request Best 〜beautiful memory〜（#1、'07 Live Ver.）
BEST HIT BEING（#1）
ZARD Single Collection 〜20TH ANNIVERSARY〜（#1,2）
* ZARD Forever Best 〜25th Anniversary〜（#1）


「心を開いて」は、ZARDの代表曲の一つとして、多くのファンに愛され続けています。その爽やかなメロディーと、心に響く歌詞は、今もなお色褪せることなく、聴く人の心を捉えます。

もう一度検索