心霊マスターテープ2 〜念写〜

『心霊マスターテープ2 〜念写〜』（しんれいマスターテープ2 ねんしゃ）は、2020年 12月12日よりエンタメ〜テレで放送された日本のホラードラマです。番組ロゴには『心靈マスターテープ弐念寫 nen-sha』という別表記も見られます。本作品は、2021年に衛星放送協会オリジナル番組アワードの番組部門でドラマ奨励賞を受賞するなど、高い評価を得ました。

概要

エンタメ〜テレが手掛けるオリジナルホラードラマシリーズの第2弾として制作されました。前作『心霊マスターテープ』と同様に、心霊やホラーを題材としたオリジナルビデオ作品の世界で活躍する多くのディレクターや出演者が結集しています。放送は2020年12月から、毎月第2・第4土曜日の午後9時から9時半にかけて、全6話が放送されました。

特色と新たな参加者

本作では、前作からの続投メンバーに加え、新たな顔ぶれが多数参加している点が特徴です。『戦慄怪奇ファイルコワすぎ!』で知られる大迫茂生、久保山智夏の両氏や、『心霊調査ビッグサマー』の夏目大一朗、西川千尋の両氏など、実録ホラー・モキュメンタリー界隈で著名なクリエイターや俳優が新たに加わりました。

さらに、現代的なメディア展開として、VTuberや、心霊・オカルト関連のコンテンツを配信しているYouTubeチャンネルの関係者も数多く出演しており、本作の世界観に多様なレイヤーを加えています。現実とデジタル、フィクションが交錯する本作のテーマとも呼応しています。

あらすじ

物語の中心となるのは、出所不明の古い映像フィルムに偶然映り込んでいたとされる「見たら死ぬ」という曰くつきの念写写真の謎です。この危険な写真の真相を追いかけるため、再び集結した心霊ドキュメンタリーの制作スタッフたちに、次々と不可解で恐ろしい出来事が降りかかります。現実と虚構、映像と現実の境界線が曖昧になるような展開が描かれます。

出演者

本作のキャストは非常に多岐にわたります。中心となるのは、心霊ドキュメンタリーやオリジナルホラービデオの制作に携わるディレクターや関係者たちで、彼らの多くは本人役、あるいはそれに近い役柄で出演しています。代表的な参加者としては、『Not Found ネット上から削除された禁断動画』の杉本笑美や古賀奏一郎、『心霊玉手匣』の岩澤宏樹、『境界カメラ』の井川広太郎などが挙げられます。また、前述の大迫茂生、久保山智夏、夏目大一朗、西川千尋といった面々も重要な役どころを演じています。

さらに、YouTubeで心霊・オカルト関連の動画を配信している人気チャンネルの関係者も多数参加しています。例えば、「家賃の安い部屋」「THC OCCULT RADIO」「オウマガトキFILM」といったチャンネルの関係者が名を連ねており、彼らの出演は作品にメタフィクショナルな要素をもたらしています。VTuberとしては、朝月るりか、村田川こまちらが出演しています。

これらの心霊・オカルト界隈の著名人に加え、物語の鍵を握る登場人物や証言者などを演じる俳優やその他の出演者も多数参加しており、総勢数十名に及ぶ多様な顔ぶれが作品を彩ります。

スタッフ

本作品の制作は、多くのクリエイターによって支えられています。監督を務めたのは、心霊マスターテープシリーズ全体を牽引する寺内康太郎氏です。脚本は佐上佳嗣氏と寺内康太郎氏が共同で手掛けました。編集は遠藤香代子氏、音楽はボン氏が担当し、独特の雰囲気を醸し出しています。唄はふゆふきうどん氏によるものです。

企画・編成は三塚洋佑氏、企画・宣伝は伊藤一之氏が担当。プロデューサーは安田和朗氏と小田泰之氏が務めました。制作協力はアムモ98、企画・制作は名古屋テレビネクスト、そして制作・著作はエンタメ〜テレが担っています。スタッフワークにより、実録調のリアリティとドラマとしてのサスペンスが見事に融合しています。

作品の形式と魅力

このドラマは全6話で構成されており、念写写真の謎を巡る連続的な物語が展開されます。各話を通して、スタッフたちが遭遇する恐怖体験や、謎を解き明かそうとする過程での葛藤が描かれます。現実の心霊・ホラー界隈で活動する人々を多数キャスティングし、彼らがフィクションとしての恐怖に巻き込まれるという構造は、シリーズ独自の大きな魅力となっており、実録と虚構の境界を揺るがすような視聴体験を提供します。

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