必殺スペシャル・新春 決定版!大奥、春日野局の秘密 主水、露天風呂で初仕事

必殺スペシャル・新春 決定版!大奥、春日野局の秘密

概要

1989年1月3日に放送された「必殺スペシャル・新春 決定版!大奥、春日野局の秘密」は、テレビ朝日の長時間スペシャル番組として、ABCと松竹の共同制作によって製作されたテレビ時代劇です。主演には藤田まことが抜擢され、必殺シリーズ全体の中でも特に長いスペシャル編として位置づけられた作品です。この作品は、当時放送されていたNHKの大河ドラマ『春日局』を基にしたパロディとして製作されましたが、ここで登場する春日野は徳川家光の乳母とは異なるキャラクターとされています。昭和時代の最後を飾る作品でもあり、歴史的な背景も含んでいます。

あらすじ

新年を迎えた東京の上野東照宮では、大奥年寄の春日野局が訪れていました。そんな平穏な時間を破るように、甲賀忍者が襲撃してきます。しかし、春日野が指揮する根来流忍者たちによって、ほとんどの敵忍者は返り討ちにされます。その際、主水も一人を斬り倒しますが、彼が残した言葉は「裏切られた」というもので、主水の心に重くのしかかります。

その後、甲賀組屋敷は奉行所に包囲され、春日野に責任を追及されることになります。主水は、死に際に忍者によって残された妻るいとその妹りえを逃がそうと試みますが、二人は別れ、るいは記憶喪失に。主水は彼女を加代に預けることに。そして、姉を探すりえは、鍛冶屋の政と出会い、事件の渦に巻き込まれていきます。

数日後、春日野の命令に従い、主水は大奥へ行き、そこで世継ぎ問題に対する不穏な動きを探るように指示されます。大奥内の政治や陰謀に触れた主水は、自身が向き合っている危険の大きさを理解することとなるのです。

キャスト

• - 中村主水（藤田まこと）: 南町奉行所の同心であり、大奥年寄・春日野局の護衛として任命される。忍者に襲われた事件が発端となり、陰謀に巻き込まれていく。
• - 加代（鮎川いずみ）: 何でも屋の密偵で、主水をサポートする。忍者装束を纏って仕事に参加し、五郎に対して淡い恋心を抱いている。
• - 鍛冶屋の政（村上弘明）: 追われる少女・りえを保護し、陰謀に巻き込まれる。
• - 人蛍の五郎（篠田三郎）: 高名な仕事人で、仲間を失うことで復讐を誓う。
• - 春日野局（小川真由美）: 大奥のお年寄りで、複雑な陰謀の中核を担う人物。

主題歌

主題歌「荒野の果てに」（山下雄三）を皮切りに、作品に彩りを添えています。歌詞は山口あかりが手掛け、作曲は平尾昌晃が担当しました。

この作品は、歴史的背景や人間関係に新たな視点を与えつつ、時代劇に求められる陰謀やロマンを網羅している優れた作品となっています。興味深いキャラクターや彼らの葛藤を見ながら、視聴者は懐かしさと共に物語に引き込まれることでしょう。

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