必殺仕事人 (1979年のテレビドラマ)

必殺仕事人

『必殺仕事人』は、1979年から1981年にかけてテレビ朝日で放送された全84話の時代劇であり、藤田まことが主演を務める本作は、必殺シリーズの第15作目かつ仕事人シリーズの第1作目として位置付けられています。

概要

劇中では、中村主水を中心に構成され、『必殺仕掛人』のストーリーを踏襲しながら新たな展開を迎えました。メインキャストには、元締め役の鹿蔵を中村鴈治郎、剣豪の畷左門に伊吹吾郎、血気盛んな飾り職人秀に三田村邦彦といった豪華な面々が集結しました。音楽は平尾昌晃が手がけ、物語は人間ドラマが深く描かれています。

放送当初はキャストが頻繁に変わり、鹿蔵役の中村鴈治郎は体調不良により降板するなど、様々なトラブルに見舞われました。しかし、主水たちの仕事人たちが元締めの下で動く中、物語は緊張感に満ちた展開を見せました。その後第29話からは、左門が袴を脱ぎおでん屋を開業し、物語の流れは大きく変化。仕事人たちの構成も新たに加代とおしまが新たな密偵として登場し、物語はさらなる盛り上がりを見せました。

ストーリーの大枠

物語は、江戸の裏社会に生きる仕業人たちが主人公。中村主水は南町奉行所の同心として江戸を離れ、八王子で生活をしていましたが、裏の稼業の元締めである鹿蔵に呼び戻され、再び仕事に巻き込まれることとなります。

主水は、かつての仲間たちの無惨な死に思いを馳せながら、仕事を引き受ける決意をします。一方、畷左門は逃亡生活から脱却し、家族を守るために裏稼業へと足を踏み入れます。左門もまた、初めての戦いに苦しみながらも仲間の助けを得て成長していく姿が描かれています。

キャラクター紹介

主水は、多くの仲間との離別を経験してきた過去を持ちながら、情に流されやすく、若い秀については厳しく接します。彼の成長は視聴者にとって感情移入しやすい要素の一つとなっています。

また、左門は初めは戦闘に不慣れながらも、経験を重ねることで仕事人としての腕を上げていき、困難を乗り越えていく姿が明るい希望を感じさせます。

一方の秀は情に激しい性格であり、仕事中に時折感情が高ぶることから、主水や左門に叱責されることもありますが、その成長を見守るファンも多く、彼の存在は作品に彩りを添えています。

放送と影響

本作は、特に第21話以降の路線変更に関して賛否があるものの、それを乗り越えて全84話という長寿番組へと成長を遂げました。その理由として、キャラクターの人気や番組の認知度向上が重要な要素です。

ファンからは初期の話が優れた作品として評価される一方、29話以降はマンネリ感を指摘する声もあるものの、高い評価を受けた回も多く存在し、その多様性が多くの支持を受ける要因ともなりました。

『必殺仕事人』は、これ以降の仕事人シリーズや他のドラマにも影響を与え、今なお日本の映画・テレビ史に名を刻む作品となっています。

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