必殺仕事人2012

必殺仕事人2012

『必殺仕事人2012』は、2012年2月19日にテレビ朝日系で放送された作品で、朝日放送、テレビ朝日、松竹の共同制作によるテレビ時代劇です。本作は、人気シリーズ「必殺仕事人」の単発スペシャルとして位置づけられています。主演は東山紀之が務め、彼のキャラクターは前作に引き続き登場しました。

制作の背景

本作は、前作『必殺仕事人2010』の続編となる単発スペシャルであり、朝日放送が設立60周年を迎えることを記念して制作されました。主なキャストには、東山紀之の他に松岡昌宏、田中聖、和久井映見が名を連ねています。特に注目すべきは、高橋英樹が本作で初めての悪役を演じたことです。オープニングナレーションが一新され、市原悦子が担当することでも話題となりました。

視聴率

本作は、視聴率においても成功を収め、関東で15.7％、関西では21.0％を記録しました。この数字は、視聴者の関心が高かったことを示しています。

あらすじ

物語は、渡辺小五郎と同僚の結城新之助が本町奉行所に異動してくるところから始まります。新上司の増村倫太郎から、女郎屋で疑惑のある賭場への潜入捜査を命じられる彼ら。しかし、小五郎は塵尽会の棟梁である安倍川の仙吉と出会い、裏で行われている人足の扱いに疑念を抱くことになります。

一方、涼次は女郎屋の賭場に潜入しており、そこでお春という娘と出会います。お春の一途な思いが彼を活気づけ、彼女のために塵尽会への潜入を決意する匳は運命に翻弄されていきます。

キャスト

この作品には多彩なキャストが揃い、東山紀之が主人公・渡辺小五郎を演じます。彼は賭場への潜入の命令を受け、辛い運命に立ち向かう姿が描かれています。松岡昌宏が演じる経師屋の涼次は、家出娘のお春を助けるものの、彼女との関係に悩む役どころです。田中聖演じる仕立て屋の匳も、お春との交流を通じて物語に深みを与えます。

高橋英樹が演じる弥勒坊燕斎は、塵尽会の冷酷な棟梁として登場し、物語のカギを握る重要なキャラクターとなっています。彼の双子の兄、仙吉も登場し、物語の緊張感をさらに高めています。

スタッフ

本作の脚本を手がけたのは寺田敏雄、音楽は平尾昌晃が担当しました。監督は石原興が務め、映像表現においても新しい試みが見られます。また、テーマ曲はThe SHIGOTONINによる「鏡花水月」です。

総括

『必殺仕事人2012』は、時代劇の枠を越え、感情豊かなキャラクターたちの人間ドラマが描かれています。また、出演陣の演技は物語に深みを与え、視聴者に強い印象を残しました。懐かしい雰囲気を持ちながらも新しい試みが盛り込まれた本作は、世代を超えて多くの人に愛される作品です。

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