忌野清志郎 ナニワ・サリバン・ショー〜感度サイコー!!!〜

忌野清志郎の魂が輝く一夜：映画『忌野清志郎 ナニワ・サリバン・ショー〜感度サイコー!!!』

2011年、日本の音楽シーンに衝撃を与えた映画『忌野清志郎 ナニワ・サリバン・ショー〜感度サイコー!!!』は、伝説的ミュージシャン、忌野清志郎のライブパフォーマンスを再構築した作品です。2001年、2004年、2006年にFM802が主催した、忌野清志郎が出演した人気ライブイベントを基に制作されました。

この映画は、単なるライブ映像の記録ではありません。ラジオからの生中継という設定のもと、架空のライブ「ナニワ・サリバン・ショー」が展開します。忌野清志郎を慕う、錚々たるアーティストたちが中継スタジオに集結。ライブへの期待感や、清志郎との思い出、音楽への熱い想いを語ります。出演アーティストは、石田長生、内田勘太郎、木村充揮、宮藤官九郎、斉藤和義、清水ミチコ、竹中直人、Chara、トータス松本、仲井戸麗市、中村獅童、間寛平、間慎太郎、ハナレグミ、HIS、藤井裕、布袋寅泰、松たか子、矢野顕子、山崎まさよし、ゆず、Leyona、そして細野晴臣といった、豪華絢爛な顔ぶれです。

さらに、映画の大きな魅力として、間寛平さんのマラソン寸劇が挙げられます。間寛平さんは、ライブ中、大阪市内をマラソンで駆け巡り、各地で登場するミュージシャンたちとコミカルな寸劇を繰り広げます。このマラソンは、実際のライブでも終盤のサプライズとして行われており、映画ではその様子が巧みに再現されています。間寛平さんの軽妙な演技と、ミュージシャンたちの真剣なパフォーマンスが絶妙に絡み合い、観客を笑いと感動の渦へと巻き込んでいきます。

映画全体を彩る音楽も、見どころの一つです。忌野清志郎の代表曲はもちろんのこと、出演アーティストそれぞれの個性あふれる楽曲が、映画の雰囲気をさらに盛り上げます。挿入歌として使用された楽曲は、「お前をはなさない」「うしろの奴らのために…〜かに」「トランジスタ・ラジオ」「空がまた暗くなる」「ごきらく亭」「スローバラード」「Oh!Baby」「キモちE」「幸せハッピー」「Oh!My Love 〜ラジオから愛のうた〜」「ひとつだけ」「君が僕を知ってる」「すべてはALRIGHT(YA BABY)」「上を向いて歩こう」「ナニワ・サリバン・ショーのテーマ」「雨上がりの夜空に」「夜の散歩をしないかね」「Oh!RADIO」など、どれも聴き応えのある選曲となっています。

監督を務めたのは、鈴木剛氏。企画・プロデュースは黒木彰一氏（フジテレビジョン）が担当しました。彼らの卓越した演出力によって、忌野清志郎の音楽と人となり、そして彼を取り巻く人々の温かい友情が、鮮やかに表現されています。

『忌野清志郎 ナニワ・サリバン・ショー〜感度サイコー!!!』は、単なるライブ映画を超えた、音楽ドキュメンタリーであり、コメディであり、そして感動の物語です。忌野清志郎の音楽を愛する人、そして彼の人間性に触れたい人、すべての人にお勧めしたい作品です。2012年にはDVDとブルーレイディスクがリリースされ、多くのファンに今も愛され続けています。

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