忍者ハットリくん+パーマン 忍者怪獣ジッポウVSミラクル卵

『忍者ハットリくん+パーマン 忍者怪獣ジッポウVSミラクル卵』

1984年に藤子不二雄名義で発表された『忍者ハットリくん+パーマン 忍者怪獣ジッポウVSミラクル卵』は、1985年に劇場版アニメとして公開されました。藤子不二雄の人気キャラクターが一堂に会する夢のコラボレーション作品であり、前作の『忍者ハットリくん+パーマン 超能力ウォーズ』に続く第2弾として誕生しました。

概要

本作は1985年3月16日に公開され、『ドラえもん のび太の宇宙小戦争』と同時上映されました。上映時間は52分で、当初は仮タイトルが『忍者ハットリくん+パーマン 忍者怪獣ジッポウVS恐怖の卵軍団』でした。安孫子素雄が手掛けた『忍者ハットリくん』と、藤本弘が主要執筆を担当した『パーマン』のキャラクターが共演し、ファンの間で高い人気を誇る作品となっています。

また、この作品のストーリーは地球の自然を守るテーマが織り込まれており、前年に公開された『ドラえもん』の緑化運動にも影響を受けたと言われています。主題歌も前作の「ハットリ忍法ニニンのニン」の替え歌が起用されました。

オープニングでは『怪物くん』のカメオ出演があり、さらに舞台が新宿であることから、当時の藤子スタジオが入居していた市川ビルも登場するなど、ファンには見逃せない要素がたくさんあります。

あらすじ

物語はある夜、東京に無数の流れ星のようなものが降り注ぐ場面から始まります。それらはピンク色の卵であり、獅子丸が道端で見つけ、それを温めることにしました。一方、ハットリくんの幼馴染みである忍者怪獣ジッポウが岩のような物体としてハットリくんのところに到着します。ジッポウは、夢で見た大異変について心配して上京してきたと言いますが、獅子丸は彼に嫉妬を覚え、見つけた卵に夢中になっていきます。

しかし次の日、卵が動き出してしまい、獅子丸の担任の小池先生に憑依してしまいます。卵は自らを「ミラクルエッグ」と名乗り、地球の緑を求めてやってきた宇宙怪物だと告白します。このことで、東京中 is大パニックに陥ります。ハットリくんやパーマンたちは協力して怪物に立ち向かいますが、なかなか歯が立ちません。しかし、獅子丸のある行動がこの怪物にとっての思いがけない弱点を見つけるきっかけとなります。

声の出演

キャラクター達の声を演じるのは、堀絢子（ハットリくん）、菅谷政子（ケン一）、緒方賢一（獅子丸）をはじめとする多彩な声優陣です。特にジッポウ役を演じる滝口順平の声は、彼のキャラクターに新たな命を吹き込んでいます。

スタッフ

本作の制作は藤子スタジオ、シンエイ動画、そして小学館といった有名な制作陣によって行われました。脚本は桜井正明が担当し、総監督には笹川ひろし、監督には原田益次が名を連ねています。

『忍者ハットリくん+パーマン 忍者怪獣ジッポウVSミラクル卵』は、藤子不二雄の世界観を存分に楽しめる作品です。キャラクター達の友情や冒険、そして自然を守るというメッセージが盛り込まれたこの物語は、多くのファンに愛されています。

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