忍者ボイメンくん 〜昇龍道で修行でござるよ〜

忍者ボイメンくん：地方局とアイドルグループが挑んだ異色の観光バラエティ番組

『忍者ボイメンくん』は、東海テレビで放送された、男性アイドルグループBOYS AND MENが忍者に扮して観光地を巡るユニークなバラエティ番組です。2015年から2017年にかけて、シーズン1とシーズン2が放送され、東海地方のみならず、海外でも展開されました。本番組は、地方テレビ局の活性化とアイドルグループの海外進出という、2つの大きな目標を掲げて制作されました。

地方局の活性化と海外展開

東海テレビは、テレビ離れが進む中、番組の海外販売による収益向上を目指していました。そこで、国際的な知名度を持つ「忍者」を題材に、BOYS AND MENという地方発アイドルグループを組み合わせることで、海外市場へのアプローチを試みました。総務省からの助成金を受けて制作された本番組は、外国の視聴者にも魅力的に映るよう、細部まで工夫が凝らされています。

昇龍道と忍者修行

番組の舞台は、「昇龍道」と呼ばれる、中部地方と北陸地方の観光地を結ぶエリアです。BOYS AND MENのメンバーは、それぞれ個性的な忍者ネームを与えられ、「修行」という名目で、昇龍道の各観光地を訪れながら、その魅力を紹介していきます。シーズン1では昇龍道の観光地巡りが中心でしたが、シーズン2では「新たな忍者道具を生み出す」というテーマのもと、伝統工芸にもスポットライトを当て、日本のものづくりを紹介する内容となっています。

キャストとキャラクター

番組には、BOYS AND MENのメンバーに加え、お笑いコンビ・ハマカーンの浜谷健司が忍者マスターとして出演。さらに、シーズン2ではおとめボタンも出演しています。BOYS AND MENのメンバーは、それぞれ個性に合わせた忍者ネームが付けられており、例えば、サッカーが得意な水野勝は「蹴影」、甘いものが好きな小林豊は「甘影」といった具合です。これらの個性豊かなキャラクター設定も、番組の魅力の一つとなっています。

放送と展開

『忍者ボイメンくん』は、東海テレビで毎月第1・第3火曜の深夜に放送されました。放送期間はシーズン1が約半年、シーズン2も同様の期間でした。放送終了後には、WAKUWAKU JAPANを通じてインドネシア、ミャンマー、シンガポールなどで放送され、フジテレビTWOでも、未公開映像を追加したバージョンが放送されました。

関連商品

番組の人気を受け、DVDが複数巻発売されました。また、シーズン2では、味覚糖のグミ「忍者めし」とのコラボ商品「忍者めし 忍者ボイメンくん」が東海地区限定で発売されるなど、番組を盛り上げる様々な展開がありました。

まとめ

『忍者ボイメンくん』は、地方局の活性化とアイドルグループの海外進出という、異色の目的を掲げた番組でした。そのユニークな企画と、BOYS AND MENのメンバーの個性あふれる活躍、そして日本の伝統文化や観光地を組み合わせた構成は、多くの視聴者の心を掴みました。地方発の番組が、海外進出を果たした成功例として、今後の地方テレビ局の番組制作においても重要な指標となるでしょう。番組は、単なる観光番組の枠を超え、地方活性化や文化交流といった社会的な側面も持ち合わせていたと言えるでしょう。また、地方局とアイドルグループという異色の組み合わせが成功した事例として、今後のテレビ番組制作においても参考となるでしょう。

もう一度検索