志場喜徳郎

志場喜徳郎の生涯

志場喜徳郎（しば きとくろう）は、1920年5月29日に和歌山県で生まれ、1994年7月5日に急性心不全で亡くなった日本の大蔵官僚です。東京帝国大学法学部政治学科を卒業後、大蔵省に入省し、主に税制畑を歩みました。そのキャリアは、日本の税制、財政、金融政策に大きな影響を与えました。

大蔵省入省から税制のエキスパートへ

1942年7月、高等試験行政科に合格した志場は、同年9月に大蔵省に入省しました。当初は主税局国税課に配属され、税制に関する業務に携わります。その後、東京財務局や金沢税務署長、熊本財務局経理部長、赤坂税務署長などを歴任し、現場での経験を積みました。

1947年6月からは大蔵大臣秘書官（事務担当）を務め、大臣をサポートする重要な役割を担います。その後、国税庁間税部酒税課、主税局税制課など、税制に関する部署を歴任し、専門知識を深めていきました。

国税庁での活躍と要職歴任

1950年代から1960年代にかけては、国税庁で重要な役職を歴任しました。国税庁間税部酒税課長補佐、東京国税局直税部長、国税庁直税部法人税課長、所得税課長などを務め、税務行政の中枢で活躍しました。その後、主税局税制第二課長、第一課長、総務課長と、税制改正の最前線で活躍しました。

1964年7月には国税庁調査査察部長に就任し、税務調査の指揮を執りました。その後、大臣官房財務調査官（証券局担当）を経て、1967年8月には東京国税局長に就任し、国税行政の責任者として手腕を発揮しました。

日本銀行政策委員会と証券局長

1968年6月には、日本銀行政策委員会大蔵省代表委員に就任し、金融政策の決定に関与しました。1969年8月には証券局長に就任し、証券市場の発展に貢献しました。これらの要職歴任からも、志場が日本の財政、金融政策に深く関わっていたことがわかります。

退官後の活躍と晩年

1971年6月11日に大蔵省を退官した後、1972年2月に市況情報センター（現：QUICK）の社長に就任しました。その後、同社の会長、相談役を歴任し、情報通信業界の発展に尽力しました。1994年7月5日、急性心不全のため74歳で生涯を閉じました。

志場喜徳郎の職歴

1942年9月：大蔵省入省、主税局国税課
1942年11月：主税局国税第一課
1943年9月：東京財務局
1944年10月：金沢税務署長
1945年6月：熊本財務局経理部長
1946年2月：赤坂税務署長
1946年5月：主税局
1947年6月：大蔵大臣秘書官（事務担当）（〜1948年3月）
1949年6月：国税庁間税部酒税課
1950年6月：国税庁間税部酒税課長補佐
1951年5月：主税局税制課
1952年8月：主税局税制第一課長補佐
1954年6月：東京国税局直税部長
1955年9月：国税庁直税部法人税課長
1958年7月：国税庁直税部所得税課長
1959年6月1日：主税局税制第二課長
1962年7月2日：主税局税制第一課長
1963年5月20日：主税局総務課長
1964年7月3日：国税庁調査査察部長
1966年7月22日：大臣官房財務調査官（証券局担当）
1967年8月4日：東京国税局長
1968年6月15日：日本銀行政策委員会大蔵省代表委員
1969年8月6日：証券局長
1971年6月11日：退官

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