志摩市立越賀中学校

志摩市立越賀中学校の概要

志摩市立越賀中学校（しましりつこしかちゅうがっこう）は、三重県志摩市志摩町越賀に位置していた公立の中学校で、通称は「越中」と呼ばれていました。この学校は2009年5月の時点で生徒数が62名という小規模な中学校でありましたが、生徒会やクラス役員への立候補者が多く、活気に満ちた校風が特徴でした。生徒たちは「自らやる」という意識を持ち、多くの活動に積極的に参加していました。

学校の伝統的な行事としては、「越中ソーラン」というソーラン節があり、これは3年生が1年生に教えるという形式で受け継がれていました。また、1年生は総合的な学習の時間に郷土史について学び、その成果を民話の劇として文化祭や敬老会で披露するなど、地域に根ざした活動も行っていました。なお、学校の校地は越賀の集落の南西側に位置し、熊野灘に面している素晴らしい環境が整っていました。

校地の総面積は15,698平方メートルにも達し、生徒たちが快適に学ぶための広さを誇っていました。閉校に際し、2014年9月には『校歌の卒業式〜キボウノトビラ』という作品が制作され、多くの思い出が詰まった校歌が世に出ました。

沿革

越賀中学校の歴史は長いもので、1947年に別の校舎としてスタートしました。当初は「越賀村立越賀中学校」として越賀小学校に併設された形で開校されました。その後、1948年に学校の統合が行われ、越賀村と御座村の生徒は和具町立和具中学校の通学を開始しました。1949年には、越賀校舎が認可され、1950年には「和具町外三か村学校組合立和具中学校越賀分校」として認められることになりました。

その後、1952年に「越賀村御座村学校組合立越賀中学校」として独立し、1954年に市町村合併の影響で「志摩町立越賀中学校」と改称されました。さらに、2004年には「志摩市立越賀中学校」と名前が改められ、2014年に閉校となるまで、地域社会に根付いた教育活動を展開していました。

校舎や施設

越賀中学校には、校舎、体育館、広大なグラウンドがあり、これらは生徒の多様な活動を支えるための重要な施設でした。具体的には、校舎の延床面積は2,548平方メートル、体育館は906平方メートル、グラウンドは10,903平方メートルありました。これにより、様々な運動やイベントが行われるためのしっかりとした環境が整っていました。

学校行事や部活動

一年の始まりには入学式や始業式が行われ、年度の終わりには卒業式や終業式といった重要な行事が催されました。部活動も活発で、生徒たちは体育だけでなく文化系のクラブにも参加し、学校生活を豊かにしていました。

進路と交通

越賀中学校からは多くの生徒が高等学校へと進学しました。進学先としては、志摩市内の水産高校や志摩高校が人気でした。また、伊勢市の高等学校への進学者も多く見られました。交通面では、三重交通の越賀中学校前バス停が近く、国道260号沿いに位置していたため、アクセスも良好でした。

結語

志摩市立越賀中学校は、地域に深く根を下ろしながら多くの生徒たちに学びの場を提供してきた歴史ある学校でした。学校としての役割は終わりましたが、その活動や精神は地域の中で受け継がれていくことでしょう。

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