国道260号

国道260号：英虞湾の絶景を望む、三重の海岸線を走る道

国道260号は、三重県志摩市から北牟婁郡紀北町に至る、延長約99kmの一般[[国道]]です。伊勢志摩国立公園内、英虞湾に面した志摩市阿児町賢島を起点に、熊野灘沿いの紀伊長島地域までを結んでいます。

美しいリアス式海岸と、海と共にある暮らし

この道路の最大の魅力は、なんといっても英虞湾をはじめとする、リアス式海岸の絶景です。複雑に入り組んだ海岸線は、まるで絵画のような美しさで、ドライブ中、絶え間なく変化する風景を楽しむことができます。

国道260号は、単なる観光道路ではありません。海女や真珠養殖が盛んなこの地域では、地元住民の生活道路としての役割も担っています。海と深く結びついた人々の暮らしを間近に感じられる、貴重なルートと言えるでしょう。

歴史と改良

国道260号は、1963年に二級[[国道]]として指定され、その後一般[[国道]]となりました。開通当初は、片側交互通行区間など、通行に困難な箇所もありましたが、近年はバイパス道路の整備が大きく進み、安全で快適な走行が可能になっています。特に、2015年には錦峠のバイパスが全線開通したことが、大きな転換点となりました。旧道の一部は、狭い幅員が話題になった「酷道」として知られていましたが、バイパスの開通により、その歴史は幕を閉じました。

2023年には東宮橋の架け替え工事が完成するなど、現在も改良工事が続けられています。

多様なバイパスと、新たな風景

近年整備されたバイパス道路には、志摩バイパス、南島バイパス、錦峠道路、木谷バイパスなどがあります。これらによって、交通渋滞の緩和や安全性の向上が図られています。木谷バイパスの開通によって、近隣の小学校・中学校への通学時間が短縮されるなど、地域住民への貢献も大きいと言えるでしょう。

海上区間と架橋への期待

志摩市志摩町御座から浜島町までの区間は、英虞湾に面した延長2.5kmの海上区間で、陸路が途切れています。かつては定期船が運行されていましたが、2021年に廃止となり、現在は渡航手段がありません。架橋計画の要望はありますが、実現に向けた具体的な動きはまだありません。

見どころ

国道260号沿いには、多くの見どころがあります。真珠養殖いかだの浮かぶ英虞湾、絵描きの町として知られる大王町、海女の作業風景が見られる船越海岸など、多様な魅力が詰まっています。

また、長田橋小公園や金比羅山展望台からは、英虞湾の雄大な景色を一望できます。南張海浜公園、南島大橋、阿曽浦大橋なども、旅の思い出を彩るスポットです。

道路施設

国道260号には、深谷大橋、志摩大橋、志摩丸山橋など、多くの橋梁があります。特に志摩丸山橋は、完成当時、支間長が日本一を誇ったPC斜張橋です。また、磯笛トンネル、宿浦トンネル群、相賀浦トンネルなど、多くのトンネルも存在します。

日本の道100選

国道260号は、1987年に「日本の道100選」に選定されました。「真珠の海」を望む景観の優れた道として、高く評価されています。

まとめ

国道260号は、美しい景観と、海と共にある人々の暮らしを体感できる、魅力的な道路です。快適なドライブはもちろん、歴史や文化に触れる旅にも最適なルートです。 伊勢志摩を訪れる際は、ぜひ国道260号を走ってみてください。

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