志田宗大

志田宗大:データ分析に長けた元プロ野球選手



志田宗大(しだ むねひろ)は、1979年6月16日生まれ、岩手県大船渡市出身の元プロ野球選手です。外野手として活躍し、現在は中日ドラゴンズでアナリストを務めています。右投右打。

プロ入り前



仙台育英高校時代は、1年生から3年連続で夏の甲子園に出場。内野手として活躍しました。青山学院大学に進学後は、後に東京ヤクルトスワローズでチームメイトとなる石川雅規と同期でした。2年次からは外野手に転向し、4年時にはセンターを守り、大学選手権で優勝を経験。4年生の時には、後に読売ジャイアンツに入団する木佐貫洋から本塁打を放つなど、その実力を示しました。

東都大学リーグでは通算95試合に出場し、326打数91安打打率.279、4本塁打、34打点の成績を残しました。ベストナインにも2度選出。また、仙台育英高校と青山学院大学ではいずれも主将を務め、リーダーシップを発揮しました。

プロ入り後



2001年のドラフト会議で、東京ヤクルトスワローズから8巡目で指名を受け入団。下位指名だったため、他球団のスカウトにはあまり知られていませんでした。しかし、ルーキーイヤーの2002年には40試合に出場し、プロ初本塁打を記録しました。

2003年には、二軍でチームトップの打率.303、11盗塁をマーク。一軍では8試合の出場にとどまりましたが、打率3割を記録。一軍で放った6安打は全て左投手からでした。

2004年には、若松勉監督に抜擢され、1軍に定着。自己最多の91試合に出場し、打率.251、3本塁打、4盗塁とまずまずの成績を残しました。稲葉篤紀が不調の際には1番打者を務めることもありましたが、当初は右投手に弱く、主に真中満選手との併用で、左投手の際に先発出場することが多くありました。

2005年には、稲葉篤紀の移籍に伴い、青木宣親とのポジション争いが予想されましたが、自身の怪我により開幕1軍入りは果たせず。結果として青木宣親が台頭し、出場機会を減らしました。しかし、二軍では打率.313、9盗塁と打撃でアピールしました。

2006年も二軍で打率.289、7盗塁と好成績を残しましたが、一軍では守備固め代走要員としての出場に留まりました。

2007年には、初めてほぼ1年間一軍ベンチ入りしましたが、主に代走守備固めでの出場にとどまり、打席数はわずか14、プロ入り後初の安打0というシーズンとなりました。

2008年7月に一軍昇格。ファームでの高打率が評価され、主に代打として起用されました。オリンピック期間中は、青木宣親の代役としてセンターのスタメンで出場しました。

2009年には、シーズン初打席内海哲也から2004年以来の本塁打を記録。クライマックスシリーズ1stステージ第3戦では、8回表1死満塁の場面で代打に起用されましたが、併殺打に倒れました。

2010年は一軍昇格がなく、9月26日にシーズン限りでの引退を発表。10月10日のシーズン最終戦で、同じく引退を発表したユウキと共に引退試合が行われました。現役最終打席では、梅津智弘から三ゴロに倒れ、9回表にはライトの守備につき、現役生活を終えました。

引退後



引退後は、スコアラーとしてヤクルトに残りました。2015年には第1回WBSC世界野球プレミア12で、日本代表チーム「侍ジャパン」のスコアラーを務めました。その後も、侍ジャパンの強化試合や、2017年の第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)など、数々の国際大会でスコアラーとして活躍しました。

2018年からは、読売ジャイアンツのスコアラーに移籍。当初は広島に駐在し、広島東洋カープとの戦績改善に貢献。2024年シーズンは投手陣を担当し、チーム防御率の改善に貢献しました。2025年からは、中日ドラゴンズに移籍し、新設された「データ戦略グループ」の「ゲーム戦略アナリスト兼コーディネーター」としてチームを支えます。

選手としての特徴・人物



走攻守にバランスが取れた外野手で、現役時代は代打や守備固めなど、バイプレーヤーとして活躍しました。データ分析能力に定評があり、日本代表スコアラー時代は、小久保裕紀監督や後任の稲葉篤紀監督から厚い信頼を得ていました。座右の銘は「運命を愛し希望に生きる」。

詳細情報



初出場:2002年5月25日、対横浜ベイスターズ7回戦(明治神宮野球場)
打席・初安打:2002年5月25日、対横浜ベイスターズ7回戦(明治神宮野球場)
初先発出場:2002年5月28日、対読売ジャイアンツ10回戦(明治神宮野球場)
盗塁:2002年6月7日、対横浜ベイスターズ9回戦(横浜スタジアム
打点:2002年6月7日、対横浜ベイスターズ9回戦(横浜スタジアム
初本塁打:2002年7月31日、対広島東洋カープ17回戦(明治神宮野球場)
背番号:67 (2002年)、0 (2003年 - 2010年)

関連項目



岩手県出身の人物一覧
青山学院大学の人物一覧
東京ヤクルトスワローズの選手一覧

外部リンク



個人年度別成績 志田宗大 - NPB.jp 日本野球機構
選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan), The Baseball Cube

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