念仏宗 九州本山

念仏宗九州本山

念仏宗九州本山、正式には宗教法人念佛宗三寶山無量壽寺は大分県由布市挾間町に位置する仏教寺院です。この寺は2002年に落慶され、落慶法要には世界各地から多くの信者が集まり、華やかな式典が行われました。特に、法要には王室や法王、大僧正を含む64人の要人や、全国からの信徒合わせて2,000人が出席したことが注目を集めました。

寺院の本尊は阿弥陀三尊であり、本堂に安置されています。同寺は、340年ぶりの伽藍の建立であると伝えられており、その重要性は高く評価されています。報道によると、2008年には佛教之王堂も落慶しており、この堂の創建は1661年に建立された黄檗宗崇福寺以来、347年ぶりのことだそうです。

伽藍の構成

念仏宗九州本山は、壮大な伽藍を誇ります。伽藍は山門、本堂、釈迦堂、観音堂、地蔵堂、奥之院、説法道場、庫裏、さらには二つの鐘楼から成り立っています。全体の境内は61,605坪にも及び、整地された敷地は約6,000坪です。寺院の建築様式は室町時代の特徴を持ち、竜宮造が取り入れられています。

本堂

本堂は、純木造の日本建築であり、総反り入母屋造の平入りです。平面は向拝三間、身舎七間から成り、間口は20.4メートル、奥行は16.2メートル、高さは13メートルあります。組物は三手先が使われ、建築の美しさと精緻さを感じさせます。

山門

山門は、巨大な石垣が左右に配置され、18段の階段を上がった先に建つ二層一重の仁王門です。この門もまた、総反り入母屋造になっています。

釈迦堂・観音堂

本堂の両側には釈迦堂と観音堂があり、これも平入りの総反り入母屋造です。いずれも間口10.9メートル、奥行10.9メートル、高さ11.3メートルという立派な規模で、組物は三手先となっています。観音堂の隣には地蔵堂も設けられています。

地蔵堂

地蔵堂は、総反り入母屋向拝軒唐破風造りで、間口や奥行は3.2メートル、高さは8.8メートルです。ここは過去に例のない建築とされており、六手先の組物が目を引きます。通常、このスタイルは東大寺南大門などにも見られるため、特異な存在ではありませんが、寺院の自負心を感じられるポイントです。

奥之院

奥之院は、舞台造りで総反り入母屋向拝軒唐破風造です。間口は4.1メートル、高さは11.5メートルと、建物の美しさに心奪われます。屋根の飾り瓦には天女が正面で出迎え、訪れる人々を魅了します。

鐘楼

寺院の南北には二つの鐘楼が存在し、これもまた総反り入母屋造になっています。間口は3.6メートル、奥行きも3.6メートル、高さは9メートルです。鐘楼には2.25トンもの重さを持つ梵鐘があります。これらの建築物すべてが、念仏宗九州本山の独自性と信仰の深さを物語っています。

念仏宗九州本山は、単なる寺院以上の存在であり、多くの人々にとって信仰の拠り所となっています。その美しい建築と歴史を体感しに、ぜひ訪れてみてください。

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