怒涛のくるくるシアター

怒涛のくるくるシアター

『怒涛のくるくるシアター』は、1990年から1992年まで読売テレビで放送されていた関西ローカルのバラエティ番組である。番組は、桂小枝、牧野エミ、古田新太の3名が司会を務め、視聴者に多様なエンターテイメントを提供していた。

放送の概要

最初の放送は1990年に始まり、毎週土曜の深夜25:10から26:40に放送されていたが、1992年4月からは月曜の同じ時間帯に移行し、25:10から25:40という短縮された放送となった。初期の土曜日の番組は、大阪府吹田市の江坂ブーミンホール（現在の江坂ミューズ）からライブ録画で行われ、後の月曜日の放送では読売テレビ第2スタジオでの収録が行われた。さらに、コントのロケも取り入れられていた。

番組の特色

この番組は大きく4つの特徴を持っていた。

1. 若手芸人の活躍

番組では、若手芸人を多く起用し、彼らに活躍の場を提供していた。特に、雨上がり決死隊やFUJIWARA、バッファロー吾郎など5組9人からなるユニット「しねしね団」が中心となり、若手芸人たちの才能を引き出していた。

2. 関西劇団系俳優の積極的起用

関西の劇団に所属する俳優たちが多く出演し、彼らの特異なシュールなコントやトークが視聴者に楽しまれていた。劇団そとばこまちや劇団☆新感線に所属する俳優たちが司会進行を務めたり、個性的なネタを披露したりしていた。

3. アングラ芸人の紹介

特異な芸風を持つアングラ芸人も多数出演し、視聴者に新たな笑いを提供していた。山田花子はピン芸人時代に登場し、関東からもWAHAHA本舗の芸人が参加。特に、「リハビリシアター」では若手芸人が次々と紹介され、注目の的となった。

4. 関西発音楽の導入

モダンチョキチョキズやおかげ様ブラザーズといった関西特有のアーティストの音楽も番組内で紹介され、視聴者に新しい音楽体験を提供していた。

移行と短縮

月曜日への移行後の放送は時間が3分の1に短縮され、若手芸人たちに特化したコント中心の内容へと変更された。これに伴い、視聴者の期待を裏切ることとなり、わずか半年間で番組は終了となった。

出演者とスタッフ

番組のスタッフは若手を中心に構成されており、当時26歳の武野一起がプロデューサー兼チーフディレクターとして携わっていた。ディレクター陣も同世代で固められ、斬新な企画が次々と生まれていた。

初期の番組には中島らもも参加し、アングラ芸人として名を馳せた世界のナベアツや芋洗坂係長、さらには星田英利や宮川大輔なども出演していた。もうひとつの面白いエピソードは、テーマ曲が「カーニバルがやってくるぞ」や「雲南の風」などで、視聴者の心を掴んでいた点である。

結論

『怒涛のくるくるシアター』は、若手芸人たちの発掘やシュールなコント、関西発の音楽を通じて、視聴者に笑いと楽しさを提供する存在であった。特に放送初期の独自のスタッフロールやクリエイティブなアプローチは、関西のバラエティ番組の流れにも多大な影響を与えたと言える。

もう一度検索