急降下爆撃隊 (1941年の映画)

『急降下爆撃隊』（原題：Dive Bomber）は、1941年にアメリカで製作された航空映画です。マイケル・カーティスが監督を務め、エロール・フリンやフレッド・マクマレイといった名優が出演しています。

この映画は、第二次世界大戦開戦前の時期に、アメリカ海軍の航空戦力をテーマにした作品として製作されました。特筆すべきは、当時の最新技術であったテクニカラー撮影を駆使し、海軍航空機の美しい映像を鮮やかに捉えている点です。アメリカ海軍の全面的な協力を得て、主要な撮影は、ノースアイランド海軍航空基地に停泊していた空母USSエンタープライズを約1週間貸し切りで行われました。これにより、実際の軍用機や空母の迫力ある映像が、映画にリアリティと臨場感を与えています。

物語は、海軍航空隊のパイロットたちの日常と、彼らの友情や葛藤を描いています。訓練中の事故や、新型機の開発といった出来事を通して、パイロットたちの勇気と犠牲が描かれています。また、この映画は、アメリカ海軍の威容を示すことで、国民の士気を高めるというプロパガンダ映画としての側面も持っています。

日本では劇場公開されませんでしたが、テレビ放映を経て、『急降下爆撃機』というタイトルでソフト化されました。テレビ放映時には、豪華な日本語吹き替え版も制作され、多くの視聴者に親しまれました。

主な登場人物と日本語吹替

ダグ・リー：エロール・フリン（中村正）
ジョー・ブレイク：フレッド・マクマレイ（羽佐間道夫）
ランス・ロジャース：ラルフ・ベラミー（川久保潔）
リンダ・フィッシャー：アレクシス・スミス
アート・ライオンズ：ロバート・アームストロング

登場する主な航空機

映画には、以下の様な当時のアメリカ海軍で使用されていた航空機が登場します。

SB2U ヴィンディケイター
TBD デバステーター
N3N カナリア
SBC ヘルダイヴァー
F2A バッファロー
SBD ドーントレス

これらの航空機は、当時の最先端技術を結集したものであり、その美しいフォルムと迫力ある飛行シーンは、映画の見どころの一つとなっています。

映画『急降下爆撃隊』は、航空映画としてのエンターテイメント性だけでなく、歴史的な資料としても価値のある作品です。特に、第二次世界大戦前のアメリカ海軍の姿を、貴重な映像で確認できる点は非常に重要です。また、テクニカラーで撮影された美しい映像は、当時の映画技術の高さを物語っています。

外部リンク

急降下爆撃隊 - allcinema
急降下爆撃機 - KINENOTE
Dive Bomber - IMDb（英語）
Dive Bomber - TCM Movie Database（英語）
Dive Bomber - American Film Institute Catalog（英語）

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