怪獣のバラード (アルバム)

1971年にリリースされたアルバム『怪獣のバラード』は、NHK総合テレビジョンの音楽番組『ステージ101』に出演していたレギュラーグループ、ヤング101が番組名を冠して発表した通算8枚目のオリジナル作品です。このアルバムは、『ステージ101』が生み出した多様な楽曲の中から、その時代の空気や番組の音楽性を色濃く反映した楽曲群を収めています。

このアルバムのサウンドを特徴づけているのは、当時『ステージ101』の2代目音楽監督を務めていた音楽家、東海林修氏による編曲です。彼は番組のために多くの楽曲を手がけ、ヤング101の歌声とアンサンブルの魅力を最大限に引き出すアレンジを行いました。『怪獣のバラード』においても、全収録曲の編曲を担当し、アルバム全体の統一感を高める重要な役割を果たしています。

アルバム発表から約1年後の1972年7月25日には、このアルバムのタイトルにもなっている楽曲「怪獣のバラード」が、特に人気が高かったためにシングル盤として単独でリリースされました。これは、番組を通じて広く親しまれていたこの楽曲が、より多くのリスナーに届けられる機会となったことを示しています。

『怪獣のバラード』アルバムには、合計で14曲の楽曲が収録されています。これらの楽曲の中には、番組を代表するスタンダードナンバーとなったものも多く含まれており、後年にリリースされた『ステージ101』関連の編集盤CDに改めて収録される形で、その音楽的な価値が再評価されています。

特に、本アルバムから選出された以下の8曲は、複数の編集盤に分散して収録されており、現在でもこれらのCDを通じて聴くことが可能です。各楽曲が収録されている編集盤は以下の通りです。

母と子の絆 – 『ワカが選ぶみんなのステージ101』、『ステージ101 GO!』
オレンジ – 『ステージ101ベスト』、『ステージ101 GO!』
オールド・ファッションド・ラブ・ソング – 『ステージ101ベスト』、『ステージ101 GO!』
明日に架ける橋 – 『ワカが選ぶみんなのステージ101』
愛するハーモニー – 『ステージ101ベスト』
気になる女の子 – 『ステージ101ベスト』、『ステージ101 GO!』
怪獣のバラード – 『ステージ101ベスト』、『ステージ101 GO!』
カントリー・ワイン – 『ステージ101ベスト』、『ステージ101 GO!』

これらの楽曲が繰り返し編集盤に収録されていることは、『怪獣のバラード』アルバムが持つ楽曲の質の高さや、番組『ステージ101』の音楽遺産としての重要性を示唆しています。アルバムの資料には、各楽曲の「作詞」の項目において、特に日本語詞の作者名を示す括弧書きが含まれていることが記されています。

アルバム『怪獣のバラード』は、『ステージ101』という画期的な音楽番組が当時の日本の音楽シーンにもたらした影響の一端を示す作品であり、ヤング101によるコーラスワークと東海林修による編曲が融合した、番組を代表するアルバムの一つと言えるでしょう。その収録曲の一部は、時を経てもなお多くの音楽ファンに親しまれ続けています。

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