ステージ101

ステージ101

『ステージ101』は、1970年1月10日から1974年3月31日までの期間、NHK総合テレビジョンで放送された音楽番組である。本番組は、学園紛争で傷ついた若者たちに良質な音楽を届けることを目的として設計され、NHK初の若者向け音楽番組として注目を集めた。番組名は、当時広かった渋谷のNHK放送センターCT-101スタジオで収録されていたことに由来している。

概要

『ステージ101』は、約40人のメンバーから成る「ヤング101」というグループを中心に、国内外の様々な音楽を紹介した。彼らは歌と踊りを通じ、フォークソングやポピュラー音楽を披露し、更には番組オリジナルの楽曲も発表した。特に「涙をこえて」や「怪獣のバラード」といった楽曲は、今日に至るまで広く歌われている。

番組はオイルショックの影響で予算が削減され、わずか4年3か月で終了したが、その後のNHK音楽番組の先駆けとなり、多くの音楽ファンに支持された。ヤング101のメンバーは、在籍中に厳しい指導を受けた後、卒業後には多数が音楽や演劇の分野で活躍した。

歴史

番組の準備は1969年に始まり、1961年から人々に愛されたバラエティ番組の経験をもとに、新しい音楽のスタイルを取り入れようとした。そして、1970年1月の放送開始を目指して、オーディションを行い、最終的に「ヤング101」が結成された。

放送初回は1970年1月10日で、番組の方針として流行歌ではなく、確かなメッセージを持つ楽曲を揃えた。音楽監督には中村八大が起用され、放送制作のエキスパートたちが指導にあたった。番組のスタートとともに、メンバーは強化されたリハーサルを重ね、技術を磨いていった。

成長と人気

『ステージ101』は、油絵のような多様な楽曲とダンスパフォーマンスで、番組開始からすぐに人気を博した。さらに、万博やオリンピックなどのイベントにも参加し、メディアに取り上げられることで、視聴者の関心も高まっていった。

1971年にはメンバーの追加オーディションが全国規模で行われ、新たな才能が加入した。番組内外での活動によって、ヤング101への応募の声が多く寄せられるようになり、番組は社会現象とも言うべき人気を誇った。

終了とその影響

1973年10月にオイルショックが発生し、NHK全体が予算削減の方針に従う中で、番組もその影響を受ける形で1974年3月31日に最終回を迎えることとなった。その終了時には、ヤング101のメンバー全員が卒業し、番組はその歴史に幕を下ろしたが、その影響はいまだに続いている。

映像保存および再評価

番組終了時には、多くの映像資料が失われてしまったが、NHKアーカイブスの取り組みによって一部の映像が復元されるなど、現在も関心が高まっている。その後、元メンバーによる復活コンサートも行われ、再び注目を浴びることになった。音楽番組は時代を超えて変化を続けているが、『ステージ101』の影響を受けた後続の番組も多い。

『ステージ101』は、音楽とともに青春を過ごした人たちにとって、多くの若者たちに夢を与えた重要な番組であった。

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