恋のバック・ホーム

スレイド「恋のバック・ホーム」

「恋のバック・ホーム」（原題: Take Me Bak 'Ome）は、イギリスのロックバンド、スレイドが1972年に発表したシングルです。全英シングルチャートで1位を獲得し、スレイドの代表曲の一つとして知られています。

楽曲の背景と成功

スレイドは、1971年にカバー曲「Get Down Get With It」で商業的な成功を収めました。その後も、「だから君が好き」や「恋の赤信号」といったシングル、ライブ・アルバム『スレイド・アライブ』がヒットし、人気を確立しました。

「恋のバック・ホーム」は、1972年5月にシングルとして発売され、直後に出演した「THE GREAT WESTERN FESTIVAL」でのライブパフォーマンスが評価を高めました。その結果、全英シングルチャートで1位を獲得し、ヨーロッパ各国のチャートでも上位にランクインしました。アメリカでは、本作がデビューシングルとなり、Billboard Hot 100で97位を記録しました。

ジム・リーは、1984年に「恋のバック・ホーム」について、「長い間温めていた古い曲を、ビートルズの『エブリボディーズ・ゴット・サムシング・トゥ・ハイド・エクセプト・ミー・アンド・マイ・モンキー』から少しだけフレーズを引用して変えた」と語っています。また、曲の中間部分のリフは、ノディ・ホルダーのアドリブによるものです。

リリース

「恋のバック・ホーム」は、イギリス、アイルランド、ヨーロッパ各国、スカンジナビア、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコ、イスラエル、レバノン、日本など、世界各国で7インチシングルとして発売されました。B面には「ワンダリン」が収録されており、後にコンピレーション・アルバム『B-Sides』に収録されています。

プロモーション

ミュージック・ビデオは制作されていませんが、イギリスの音楽番組『トップ・オブ・ザ・ポップス』や『Lift Off with Ayshea』などで演奏されました。1973年には、フランスの『Sports En Fete France』やオランダの『TopPop』、『Popgala』でも披露されています。

シングル収録曲

1. 恋のバック・ホーム (Take Me Bak 'Ome)
2. ワンダリン (Wanderin')

クレジット

ノディ・ホルダー - リード・ボーカル、リズムギター
デイヴ・ヒル - リードギター、バッキング・ボーカル
ジム・リー - ベース、バッキング・ボーカル
ドン・パウエル - ドラム

チャート成績

全英シングルチャート: 1位
Billboard Hot 100: 97位

カバー・バージョン

1973年にヴァンダイク・ブラウンが、コンピレーション・アルバム『Million Copy Hit Songs Made Famous by Slade, T. Rex, Sweet』で「恋のバック・ホーム」をカバーしました。同アルバムには、スレイドの「カモン!!」と「だから君が好き」のカバーも収録されています。

「恋のバック・ホーム」は、スレイドの音楽的な才能とライブパフォーマンスの魅力を象徴する楽曲として、今もなお多くのファンに愛されています。

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