ノディ・ホルダー

ノディ・ホルダー：スレイドを象徴するボーカリストの軌跡

ノディ・ホルダー（Noddy Holder）は、1970年代に一世を風靡したイギリスのロックバンド、スレイド（Slade）のリードボーカリスト兼リズムギタリストとしてその名を知られています。彼の音楽的才能は、バンドの楽曲制作にも大きく貢献し、特にベーシストのジム・リーとの共作は、数々のヒット曲を生み出しました。

生い立ちと音楽への目覚め

1946年、イングランドのウォルソールで生まれたノディ・ホルダーは、幼少期から音楽に親しみます。13歳で最初のバンドを結成し、ギターとアンプを購入。その後もバンド活動を続け、音楽への情熱を育んでいきました。1960年代には、様々なバンドでボーカルやギターを担当し、音楽家としての経験を積みます。

スレイドでの成功

1965年、ノディは、後にスレイドとなるバンド、イン・ビトゥイーンズ（The 'N Betweens）に加入します。初期はアンブローズ・スレイド（Ambrose Slade）という名で活動し、アルバムをリリースしますが、チャートインは果たせませんでした。しかし、チャス・チャンドラーのプロデュースにより、バンドはイメージチェンジを行い、「スレイド」として再出発。1971年にリリースされた「Get Down Get With It」がヒットし、続く「だから君が好き」で初の全英1位を獲得。スレイドは、一躍トップバンドの仲間入りを果たします。

ノディ・ホルダーは、ジム・リーと共にスレイドの楽曲の作詞作曲をほぼ全て手掛けました。特に、1973年に発表された「メリー・クリスマス・エヴリバディ」は、全英シングルチャートで首位を獲得し、スレイドの代表曲として、また国民的なクリスマスソングとして、今もなお愛されています。

スレイド脱退後の活動

1992年、ノディ・ホルダーはスレイドを脱退。その後は、ソロ活動やテレビ出演など、多岐にわたる活動を展開します。ガールスクールのプロデュースや、ペプシコーラのCMソングのレコーディング、自身のバンド結成など、音楽活動も継続しました。また、テレビドラマ『The Grimleys』への出演や、ラジオ番組のパーソナリティを務めるなど、幅広い分野で活躍しました。

1999年には、自伝『Who's Crazee Now?』を出版。2006年には、ミスティーズ・ビッグ・アドベンチャーのミュージック・ビデオに出演するなど、精力的な活動を続けています。

人物像と栄誉

ノディ・ホルダーは、1976年に結婚し、2人の娘をもうけましたが、後に離婚。2004年に再婚しています。2000年にはMBE勲章を授与され、2001年には英国作曲者賞とソングライター賞の金のバッジを授与されました。2014年には、故郷のウォールソールの名誉市民権を授与されるなど、その功績は広く認められています。

ノディ・ホルダーは、スレイドのボーカリストとして、その独特な歌声とステージパフォーマンスで多くのファンを魅了しました。彼の音楽は、時代を超えて愛され続けており、その影響力は計り知れません。スレイド脱退後も、様々な分野で活躍し、その才能を発揮し続けています。

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