恋心 (相川七瀬の曲)

恋心 (こいごころ) の魅力

相川七瀬の「恋心」は、彼女の5枚目のシングルとして1996年10月7日にリリースされました。この曲は三貴の「カメリアダイヤモンド」のCMソングに起用され、多くの人々の心をつかみました。リリース後、この楽曲はオリコンで自身最高の2位を獲得し、3週連続でTOP3に入り、5週間にわたり10万枚以上を売上げました。さらに、発売から12週目にはミリオンセラーを達成し、相川の音楽キャリアの中で最大の売上枚数を記録しました。最終的なオリコンの集計によると、この曲の累計売上は112.9万枚に達しています。

楽曲の制作背景

「恋心」の作曲及び編曲は、織田哲郎が手掛けました。彼はこの曲を、相川のデビュー前にから構想していたもので、実際には「夢見る少女じゃいられない」「バイバイ。」と並ぶデビュー曲の候補として存在していました。しかし相川は、当時の自分ではこの曲を歌うには若すぎたと語っており、織田もまたこの曲が日の目を見たのは4年後であることを明かしています。

ミュージック・ビデオの特徴

この楽曲のミュージック・ビデオは、ドラマ的なストーリー仕立てで、相川が『ボニーとクライド』を連想させる強盗の役を演じています。物語は逃避行の末、警察の一斉射撃により悲劇的な結末を迎えます。面白いことに、エイベックスの松浦勝人社長（当時の専務取締役）が強盗に撃たれるコンビニ店員としてカメオ出演しています。また、織田自身も人質役として登場しています。彼は相川が強盗の役を演じる様子を見て、「こんなに銀行強盗が似合う人もいない」と評価したそうです。

セルフカバーと他アーティストによるカバー

織田哲郎は2006年にセルフカバーアルバム『MELODIES』で「恋心」をカバーしました。このバージョンでは、フォルクローレの要素を取り入れたメロディに、民族楽器を豊富に使ったアレンジが施され、オリジナルとは異なる印象に仕上げられています。また、アルバムのライナーノーツにはミュージック・ビデオ撮影時の裏話が記されています。特に、ガソリンスタンドの爆破シーンが予算の都合で実現しなかったエピソードが紹介されています。

さらに、相川七瀬と親交のある中川翔子が2011年にカバーアルバム『しょこたん☆かばー4』で「恋心」を取り上げ、TV番組『新堂本兄弟』で共演しながら歌う場面もありました。これにより、曲は新しい世代へと受け継がれていきます。

収録されているアルバムと関連作品

「恋心」は専用のアルバムにも収録されており、他の作品とも連携しています。初回盤には「Acoustic Version」も含まれており、ベストアルバムにも多数収録されています。特に、織田哲郎のデュエット・アルバム『男と女3』に収まるなど、他アーティストとのコラボレーションでもその魅力が再確認されています。

このように、「恋心」はリリースから数十年を経てなお、多くの人に支持され続ける名曲としての立ち位置を保ち続けています。相川七瀬のデビュー時からの成長を感じさせるこの楽曲は、今後も多くのファンに愛されていくことでしょう。

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