恵那峡大橋

恵那峡大橋

恵那峡大橋（えなきょうおおはし）は、岐阜県中津川市を流れる木曽川に架けられた、鮮やかな赤色が特徴のアーチ橋です。

この橋は、岐阜県立自然公園の一部である恵那峡の美しい景観の中に位置しています。大井ダムによって形成されたダム湖の上を跨ぐように架かっており、周囲の自然と調和しながらも存在感を放つ建造物です。その構造は1連の上路アーチ橋であり、独特の曲線美が湖面に映し出される様は、訪れる人々の目を楽しませています。

交通網においては、恵那市中心部と中津川市蛭川地区を結ぶ重要な幹線道路の一部として機能しています。また、恵那峡ワンダーランドをはじめとする地域の主要な観光施設へのアクセスルートとしても利用されており、観光シーズンには多くの車両が行き交います。

周辺環境と歴史的な背景

恵那峡大橋が架かる大井ダムとそのダム湖周辺は、かつて恵那峡ロープウェイが運行されていた場所でもあります。このロープウェイは、恵那峡大橋の開通に先立ち、恵那峡ランド（現在の恵那峡ワンダーランド）への主要な交通手段であっただけでなく、地元住民の生活における重要な移動手段としての役割も担っていました。しかし、恵那峡大橋の完成など社会情勢の変化に伴い廃止されており（恵那峡ワンダーランド側では休止という表現も見られます）、その姿は現在見ることができません。

橋の周辺には、観光に関連する施設が点在しています。橋の下流側、木曽川の右岸には、2011年（平成23年）3月に開業した観光施設「恵那峡天界苑」があります。ここからは、恵那峡の自然や橋の景観を新たな視点から楽しむことができます。一方、橋の上流側の右岸には、ドライブインと一体となった恵那峡の展望台が整備されており、休憩を取りながら広大な恵那峡の眺めを満喫することが可能です。

橋の基本データ

恵那峡大橋は、以下の基本データを持っています。

供用開始: 1977年（昭和52年）
延長: 193.0メートル
幅員: 6.0メートル
区間: 岐阜県中津川市蛭川から中津川市茄子川に至る区間の一部を構成

この橋は、供用開始以来、半世紀近くにわたり、地域の交通と観光を支える重要なインフラとして機能し続けています。恵那峡の豊かな自然景観の中に溶け込みながら、その赤い姿で恵那峡を訪れる人々の記憶に残る存在と言えるでしょう。

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