悟真寺 (西安市)

悟真寺（ごしんじ）

悟真寺は、中国陝西省西安市藍田県、終南山の麓に位置する古刹です。その歴史は古く、西晋以前に遡ると伝えられています。

歴史

隋の開皇14年（594年）に、高僧である浄業法師が時の皇帝の詔を受け、寺の建築事業を開始。これにより、正式に悟真寺という名が与えられました。隋唐時代には、善導大師がこの地で浄土宗を広めました。その結果、悟真寺は中国国内はもとより、日本や海外においても、善導大師が修行した場所（祖庭）として広く知られるようになりました。

隋唐時代の隆盛

隋唐時代には、数多くの高僧が悟真寺に集まりました。浄業法師をはじめ、慧超、法誠、法盛、静蔵、空蔵、慧遠、慧因、保恭、啓芳、玄果、玄際、法蔵、恵詳、清虚、楚金といった名僧たちがこの地を訪れています。なかでも、日本の法然上人や親鸞上人にも多大な影響を与えた善導大師が、この地で修行に励んだことは特筆に値します。また、この時代には日本や朝鮮半島からも多くの僧侶が留学のために訪れ、悟真寺で学びました。さらに、日本でも有名な白居易がこの地を訪れ、「游悟真寺詩」という詩を詠んだことでも知られています。

往時の様子

当時の悟真寺は、1000人を超える僧侶が修行に励む学問寺でした。境内には、北院、南院、竹林寺、水陸道場、華厳院といった六つの寺院が建ち並び、その規模の大きさを物語っています。

現在

幾代もの王朝を経て、悟真寺はかつての輝きを失ってしまいましたが、現在でも多くの人々が線香を上げに訪れ、その信仰は絶えることなく続いています。歴史の重みを感じさせるこの寺は、今もなお多くの人々の心の拠り所となっています。

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