惑星ウッドストック ファンキーホラーバンド

惑星ウッドストック ファンキーホラーバンド

『惑星ウッドストック ファンキーホラーバンド』は、セガとビクター音楽産業が共同で開発し、メガドライブの周辺機器であるメガCD向けに発売されたSFロールプレイングゲームです。当初はメガCDのローンチタイトルとして予定されていましたが、実際にはハードよりも8日遅れての発売となりました。

概要

本作は、全5章で構成されるRPGです。奇数章（1章、3章、5章）は、従来の『ドラゴンクエスト』シリーズのようなフィールド探索型のRPG形式を採用しています。一方、偶数章（2章、4章）は、ファンキーホラーバンドの演奏をバックに展開されるビジュアルシーンで構成されており、独特なゲーム体験を提供します。

物語は、惑星ウッドストックのファンキー村に住む少年が主人公となり、彼を中心に展開します。タイトルにもある「ファンキーホラーバンド」は、惑星に不時着した異星人のバンドであり、主人公の仲間として冒険を共にします。

「ミュージカルRPG」というキャッチコピーが示すように、ゲームシステムは音楽要素が強く意識されています。MPの代わりにNR（ノリ）を消費し、魔法や武器の代わりにセンリツ（旋律）で敵を攻撃します。また、宝箱の代わりに楽器ケースが登場するなど、ユニークな仕掛けが満載です。敵キャラクターの名前や外見は、海外の有名バンドやアーティストのパロディとなっており、音楽ファンにはたまらない要素も含まれています。

ファンキーホラーバンドのメンバー

ファンキーホラーバンドは、以下の6人で構成されています。主人公は、この中から1人を連れて冒険を進めます。

アビビ（ボーカル）：かないみか
ワリィ（ドラム）：田の中勇
メンデス（キーボード）：古川登志夫
バム（ベース）：郷里大輔
クラウス（サックス）：堀川りょう
カルーン（ギター）：堀内賢雄

RPGパートでは、豪華声優陣がキャラクターボイスを担当し、オープニング、エンディング、ビジュアルシーンでは、アーティストが作曲や演奏に参加しています。ファンキーホラーバンドは、ビクター音楽産業からデビューし、4枚のCDをリリースしました（現在はすべて廃盤）。

評価

発売当時、メガドライブ専門誌『BEEP!メガドライブ』の読者からは非常に低い評価を受け、「クソゲー四天王」の一つとして悪名高い作品として知られています。その評価は、『BEEP!メガドライブ』の後継誌である『ゲーマガ』の休刊号における「満足度ランキング」でも1点（10点満点）という結果に表れています。しかし、その独特な世界観と音楽は、一部のファンからはカルト的な人気を集めています。

CD

『F・H・B』：ファーストアルバム。オープニングテーマなどを収録。
「THE BOXING DAY」：シングル。オリジナルのクリスマスソング。
『MAGICAL TRANS-CIRCLE』：エンディングテーマ、TBSドラマ主題歌などを収録。
『music for the game THE PLANET WOODSTOCK』：サントラアルバム。各テーマのリマスタリング版などを収録。

関連商品

『アトランティスを捜して―ファンキーホラーバンド・ストーリーブック』：サイドストーリー。
『POSEIDON』：ビデオCD。オープニングテーマを収録。
『SEARCHING FOR ATRANTIS』：レーザーディスク。
『FUNKY HORROR BAND PLANET SUPERSTARS REMIXES』：DJ向けに配布されたリミックス盤レコード。
* 『FUNKY HORROR BAND REMEX 2』：DJ向けに配布されたリミックス盤レコード。

『惑星ウッドストック ファンキーホラーバンド』は、その特異なゲーム性と音楽性から、賛否両論の評価を受けている作品ですが、メガCDというプラットフォームの可能性を追求した意欲作であることは間違いありません。

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