愛のさざなみ

愛のさざなみ

「愛のさざなみ」は、1968年7月1日に島倉千代子によってリリースされたシングルです。この楽曲は、島倉のデビュー15周年を記念して発表され、日本コロムビアから発売されました。また、シングルの規格番号はSAS-1138です。

ヒットの背景

発表当初から「愛のさざなみ」は人気を博し、オリコンでは2週連続で20位にランクインしました。その結果、100万枚以上の売上を達成し、大ヒットとなりました。この曲の作曲は浜口庫之助が手がけており、彼からの助言を受けて伴奏部分はアメリカのロサンゼルスでレコーディングされたという経緯があります。

オリジナル盤のジャケットには、演奏者として「ボビー・サマーズと彼のグループ」がクレジットされています。浜口によると、彼らはスタジオミュージシャンの集団「レッキング・クルー」で、ドラムはハル・ブレインが担当していることが確認されています。日本の放送局では、ブレインの演奏がこの曲の特徴的な部分として紹介されています。

受賞歴とメディアでの使用

「愛のさざなみ」は、第10回日本レコード大賞の特別賞を受賞し、また『第19回NHK紅白歌合戦』でも歌唱され、その際のモノクロ映像が現存しています。このように、この曲はただのシングルにとどまらず、日本の音楽史において重要な地位を占めています。

1977年9月1日には、「ミリオン・カップル・シリーズ」において「ほんきかしら」とのカップリング盤がリリースされました。さらに、2013年放映のドラマ「間違われちゃった男」では、主人公がこの曲を口ずさむシーンがあり、島倉のオリジナル版も挿入歌として使用されました。

また、2017年のドラマ「監獄のお姫さま」では、前川清が小泉今日子演じる女囚を指名し、デュエット曲としても楽しむことができました。

収録曲とカバー

シングルには以下の楽曲が収録されています：

• - 愛のさざなみ

作詞：なかにし礼、作曲：浜口庫之助、編曲：ボビー・サマーズ
演奏：ボビー・サマーズと彼のグループ

• - 月のためいき

作詞・作曲：浜口庫之助、編曲：ボビー・サマーズ
演奏：ボビー・サマーズと彼のグループ

この曲は、多くのアーティストにカバーされてきました。奥村チヨや伊東ゆかりなどによるリアルタイムのカバーがあり、1972年には安倍律子が「愛のふれあい/愛のさざなみ」としてリリース。また、1987年12月24日放送の特別番組「メリー・クリスマス・ショー」では、アン・ルイス、小泉今日子、松任谷由実がカバーし、1992年にはカーネーションがアルバム「天国と地獄」に収録されています。

その後も、ミニスカパンや原由子、六角精児バンドなど、様々なアーティストによって新たな形で歌い継がれました。近年では、石原詢子なども収録し、多くの世代から愛される作品となっています。

「愛のさざなみ」は、ただ一つの歌ではなく、多くの記憶とともに、時代を超えて人々の心に響く名曲として存在し続けています。

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