愛の哀しみ (テレビドラマ)

『愛の哀しみ』は、1976年2月3日から同年3月30日まで日本テレビ系列の『火曜劇場』枠で放送されたテレビドラマです。全9回にわたり、視聴者の心を揺さぶる感動的な物語が展開されました。

概要

本作は、実業家である有田一壽氏が、若くして病に倒れた娘の日記を基に執筆した回想記『愛すれど愛は悲し』を原作としています。ドラマ化にあたり、詳細な補稿が加えられ、有田倶子氏の著、有田一壽氏の編集、日本テレビ放送網株式会社の刊行という形で、『愛の哀しみ』というタイトルで出版されました。

物語の中心となるのは、複数の会社を経営し、社会で活躍する実業家・蟻川和也。52歳を迎えた彼は、妻・優子と4人の娘に囲まれ、一見すると明るく幸せな家庭を築いています。しかし、長女の敏恵は高校3年生の時に胸部の疾患が見つかり、大学進学を断念せざるを得なくなります。そんな中、西山洋一という青年が蟻川家を訪れ、就職の世話を頼みます。姉妹たちは洋一を温かく迎え入れ、特に敏恵は彼に特別な感情を抱くようになります。

医師から胸部の疾患は当面問題ないと告げられた敏恵は、洋一との結婚を決意します。両親の反対を押し切って結婚した二人は、やがて子供を授かります。しかし、幸せな日々は長くは続かず、敏恵の病が再発してしまうのです。病と闘いながらも、家族との愛を育み、精一杯生きる敏恵の姿は、多くの視聴者の涙を誘いました。

キャスト

蟻川和也：小林桂樹
蟻川敏恵：島田陽子
蟻川優子：小山明子
敏恵の妹：竹井みどり
敏恵の妹：河西真由美
敏恵の妹：伊豆田依子
西山洋一：夏夕介
長谷部（主治医）：下元勉
川島：佐々木勝彦 - 洋一の友人
真鍋：高橋悦史 - 敏恵と同じ病院の入院患者
二宮：杉山とく子 - 蟻川家の元お手伝い

スタッフ

原作：有田一壽『愛すれど愛は悲し』
脚本：松山善三（全話担当）
演出：野末和夫（全話担当）
制作：日本テレビ

関連作品

愛すれど愛は悲し - 1973年にフジテレビ系列で放送された昼ドラマ。本作と同じ原作を基にしている。

『愛の哀しみ』は、家族の絆、愛の深さ、そして病に立ち向かう人間の強さを描いた感動的なドラマとして、今もなお多くの人々の記憶に残っています。

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