愛の調べ

『愛の調べ』（原題：Song of Love）は、1947年にアメリカで製作・公開された伝記映画です。19世紀のドイツを舞台に、著名なピアニストであるクララ・シューマンと、彼女の夫であり作曲家であるロベルト・シューマンの出会いから結婚生活、そして音楽家としての葛藤と愛を描いています。

監督は、メロドラマの名手として知られるクラレンス・ブラウンが務めました。主演は、クララ・シューマン役を演じるキャサリン・ヘプバーン、ロベルト・シューマン役を演じるポール・ヘンリード、そして若き作曲家ヨハネス・ブラームス役を演じるロバート・ウォーカーです。彼らの繊細な演技が、音楽史に名を残す芸術家たちの人間ドラマを鮮やかに描き出しています。

映画の大きな魅力の一つは、劇中で使用される音楽です。シューマンやブラームスの楽曲がふんだんに盛り込まれており、特にピアノ演奏シーンでは、巨匠アルトゥール・ルービンシュタインによる演奏が使用されています。ルービンシュタインの情感豊かな演奏が、映画に深みと感動を与えています。

『愛の調べ』は、単なる音楽家の伝記映画にとどまらず、芸術家の苦悩や喜び、そして愛の普遍性を描いた作品として、多くの観客を魅了しました。クララとロベルト、そしてブラームスの心の交流を通して、音楽の素晴らしさ、芸術の力を感じることができます。

また、1949年には、皇居の御文庫にて昭和天皇、皇后、皇太子らが鑑賞されたことでも知られています。

キャスト

クララ・シューマン：キャサリン・ヘプバーン
ロベルト・シューマン：ポール・ヘンリード
ヨハネス・ブラームス：ロバート・ウォーカー
フランツ・リスト：ヘンリー・ダニエル
フリードリヒ（クララの父）：レオ・G・キャロル

スタッフ

監督/製作：クラレンス・ブラウン
脚本：アイヴァン・トース、イルマ・フォン・クーベ、アレン・ヴィンセント、ロバート・アードリー
音楽監督：ブロニスラウ・ケイパー
撮影：ハリー・ストラドリング
編集：ロバート・カーン
美術：セドリック・ギボンズ、ハンス・ピータース
装置：エドウィン・B・ウィリス
衣裳監修：アイリーン
衣裳：ウォルター・プランケット、ヴァレス
録音：ダグラス・シアラー

外部リンク

愛の調べ - allcinema
愛の調べ - KINENOTE
Song of Love - オールムービー（英語）
* Song of Love - IMDb（英語）

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