愛国再建同盟

愛国再建同盟（APRC）とは

愛国再建同盟（Alliance for Patriotic Reorientation and Construction, APRC）は、西アフリカのガンビアにおける政党です。1994年の軍事クーデターを主導した将校たちが中心となり結成され、ヤヒヤ・ジャメ大統領の与党として、1996年から2017年までの長きにわたり政権を担いました。

歴史

ジャメ政権の誕生とAPRC

APRCは、1996年の大統領選挙でヤヒヤ・ジャメを支援する組織としてその歩みを始めました。ジャメ大統領自身が所属するジョラ族からの支持が特に厚く、政権下の政府高官はジョラ族出身者が多くを占めていました。

2001年の大統領選挙では、ジャメ大統領が52.8%の得票率で再選を果たし、APRCの勢いを維持しました。翌2002年の国民議会選挙では、全48議席中45議席という圧倒的な議席数を獲得。そのうち33議席は対立候補不在という状況でした。主要野党であった統一民主党はこの選挙をボイコットしました。

2006年の大統領選挙では、ジャメ大統領が67.3%の得票率で3選を果たしました。2007年の国民議会選挙でも48議席中42議席を獲得し、APRCの支配は揺るぎないものとなりました。2012年の国民議会選挙でも、48議席中43議席を確保しています。

政権からの転落

2016年の大統領選挙は、APRCにとって大きな転換点となりました。野党連合のアダマ・バロウ候補が43.3%の得票率を獲得し、対するジャメ大統領は39.6%にとどまり、APRCは初めて政権を明け渡すことになったのです。2017年の国民議会選挙では、APRCは議席を大幅に減らし、長年のライバルであった統一民主党が地滑り的な勝利を収めました。

その後

2021年の大統領選挙では、APRCは独自の候補者を擁立せず、かつての政敵であったアダマ・バロウ大統領の支持に回りました。しかし、ヤヒヤ・ジャメ前大統領はこれを認めず、ガンビア民主会議のママ・カンデ候補を支持したため、党内は大きく分裂することとなりました。

APRCは、かつてガンビアを支配した政党でしたが、選挙での敗北と党内分裂を経て、その影響力を大きく低下させています。今後のAPRCがガンビアの政治においてどのような役割を果たすのか、注目が集まっています。

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