感度良好 波高し

アルバム『感度良好 波高し』について

1996年8月21日、吉田拓郎は彼のオリジナル・アルバム『感度良好 波高し』をリリースしました。このアルバムは、彼の音楽キャリアの中で重要な位置を占める作品であり、前作『Long time no see』に引き続き2年連続で発表されたオリジナル・アルバムです。レコーディングはロサンゼルスで行われ、海外での制作としては、1980年リリースの『Shangri-La』も含め、通算3度目となります。

特徴と制作

本作では、岡本おさみが歌詞を書いた楽曲が多くを占めており、彼が全面的に作詞を担当したのは1980年の『アジアの片隅で』以来のことです。それまでの間に岡本おさみとの共作はわずかに1985年の『俺が愛した馬鹿』に収録された「LAST KISS NIGHT」のみでした。また、1991年のアルバム『detente』から作詞を行っていた石原信一が参加した楽曲は、本作をもって最後となります。

収録曲

アルバムには以下の楽曲が収録されています。全曲において岡本おさみが作詞を担当（特記のないものは吉田拓郎が作曲・編曲を手掛けています）。

1. ベイ・サイド・バー （作詞: 石原信一）
2. 今日までそして明日から
作詞: 吉田拓郎・編曲: 瀬尾一三
セルフカバーとしても知られ、ライブでもアレンジが用いられることが多い。
3. いつでも
4. マンボウ
5. 遥かなる （作詞: 石原信一・編曲: 瀬尾一三）
日産『ラルゴ』のCMソングとしても使用された。
6. センチメンタルを越えて （作詞: 石原信一・編曲: 瀬尾一三）
7. 夢を語るには
8. 心のままに
9. 漂流記
(編曲: 瀬尾一三)
10. この国JAPAN （作詞: 石原信一）
11. まァ取り敢えず （作詞: 阿木燿子・編曲: 瀬尾一三）

参加ミュージシャン

アルバムに参加したミュージシャンは以下の通りです：

• - アコースティック・ギター & エレクトリック・ギター：吉田拓郎
• - ドラムス & パーカッション：ラッス・カンケル
• - ベース：リー・スカラ
• - エレクトリック・ギター：ワディ・ワクテル、マイケル・トンプソン、矢島健、松尾和彦
• - アコースティック・ギター：フレッド・タケット
• - キーボード：クレイグ・ドーゲ、L-tone・ナガタ、竹田はじむ
• - バックグラウンド・ボーカル：木戸康宏、檜山清、岩崎基吉

『感度良好 波高し』は、吉田拓郎の音楽スタイルを映し出す傑作であり、聴く人々に深い感情を呼び起こす作品となっています。特に岡本おさみとのコラボレーションは特徴的で、彼らの音楽的な結びつきが色濃く反映されています。

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