應蘭芳

應蘭芳（おう らんふぁん）

應蘭芳（おう らんふぁん、1938年3月9日 - ）は、日本の女優、歌手です。旧芸名は応 蘭芳。本名は応 仲奇（おう ちゅうき）。結婚後の日本名は近藤 滋子（こんどう しげこ）です。イギリスのロンドンで生まれ、父親はイギリス国籍の中国人、母親は日本人です。女優のアンジェラ浅丘はいとこにあたります。

生後間もなく満州国に移住し、満州国籍となりました。11歳の時に母親と二人で日本へ引き揚げました。日本では、日本国籍を持っていなかったため就職できず、1957年に「優勝すると女優になれる」というミスコンテストに応募し、見事優勝しました。これがきっかけで芸能界入りすることになります。

1958年、東映ニューフェイスの第5期生として合格し、東映に入社。同期には梅宮辰夫、八代万智子らがいました。その後、俳優座養成所にも入所し、中村敦夫、加藤剛らと同期でした。東映には約2年、俳優座には約3年在籍し、その後、青年芸術劇場に所属しました。

1959年には、日本名の三瀬 滋子として映画に出演。1966年には、特撮テレビドラマ『マグマ大使』にモル役で出演し、得意のスクーバダイビングを劇中で披露しました。1968年に青年芸術劇場が解散したため第一協団に移籍し、芸名を應 蘭芳に改名。同年には、インタビュー記事での衝撃的な発言から「失神女優」と呼ばれるようになり、話題となりました。

歌手としても活動し、「渚の歓喜（エクスタシー）」などの楽曲は“失神ソング”と呼ばれましたが、過激な歌詞内容から放送禁止となることもありました。1969年には、人気テレビドラマ『プレイガール』の初代メンバーとして出演し、人気を博しました。

現在は、舞台を中心に活動しており、長年のキャリアを持つスクーバダイビングやスカイダイビングの経験を生かした講演活動も行っています。また、テレビ番組の企画や演出にも携わっています。

人物・エピソード

高校時代には、水泳の高飛び込みで関東大会優勝を果たすほどの運動神経の持ち主でした。また、自動車の国際A級ライセンスも取得しており、『マグマ大使』の撮影時には、自身の愛車である日産・スカイライン2000GTで撮影所に通っていたというエピソードもあります。スカイダイビングやスクーバダイビングの免許も取得しており、これらの特技を生かして、アクション女優としても活躍しました。

『マグマ大使』では、日本の女優として初めて吹き替えなしで水中アクションシーンを演じ、話題となりました。2017年現在は、日本落下傘スポーツ連盟の理事長を務めています。1974年には、スカイダイビングのデモンストレーションに参加した際、他のダイバーの落下事故に遭遇するという経験もしています。

主な出演作品

映画

素晴らしき娘たち (1959年)
空港の魔女 (1959年)
スピード狂時代 命を賭けて (1959年)
爆破3秒前 (1967年)
あるセックスドクターの記録 (1968年)
新宿そだち (1968年)
みな殺しの霊歌 (1968年)
温泉あんま芸者 (1968年)
謝国権「愛」より （秘）性と生活 (1969年)
女子学園 ヤバい卒業

テレビドラマ

第7の男 (1964年-1965年)
マグマ大使 (1966年-1967年) - モル役
マイティジャック 第1話 (1968年)
37階の男 (1968年)
夜の主役 (1968年-1969年)
プレイガール (1969年-1970年)
独身のスキャット 第1話 (1970年)
一枚の写真 (1989年)
土曜ドラマ 遠い国からの殺人者 (1995年) - 謝美郷役
水曜ミステリー9 ソタイ 組織犯罪対策課2 (2016年) - 黄倩玉役

吹き替え

燃えよドラゴン (テレビ朝日版)

音楽作品

アルバム『歓喜歌謡完全版』(2006年)


その他、舞台や講演活動など、多岐にわたる分野で活躍しています。

もう一度検索